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ダービー覇者の底力で拳矢がライバル蹴散らす

 ダービー王の山口拳矢が断然の本命。FⅠを走るのは3カ月ぶりだが2月別府から7月向日町まで直近4連続V。当然といえば当然だが、ここでも冷静な立ち回りとハイパワーで強さを見せる。2月に当地で56年ぶりにGⅠが開催された21年、山口拳は9月に岐阜共同通信社杯でGⅡを初制覇。7月GⅡサマーナイトFでも決勝2着と活躍。だがビッグレースを初めて走ったのは、その年の3月。川崎でのGⅠ全日本選抜は走っておらず、今回が当地初登場となる。

 叔父で師匠の山口富生との同時配分にも注目。準決以降での師弟タッグに期待が膨らむ。

 1班の川口聖二も後輩の山口拳と岐阜同士での連係へ。昨年4月宇都宮ミッドナイト、今年2月伊東GⅢではいずれも準決で、1着の山口拳とワンツー。ここもしっかりと食らいつく。

 迎え撃つのは南関勢。深谷知広の欠場で戦力ダウンも力を合わせて上位独占を目指す。V候補は追い込みで力のある松谷秀幸内藤秀久。ホームバンクのリニューアル初戦で必勝の意気込みか。

 前で仕掛けるのは根田空史。地元勢に任されれば気合の仕掛け。スピードを生かして果敢に出ていく。地元で期待が大きい自力型の青野将大も、ここを意識して仕上げてくるはず。決勝進出は最低ノルマ。同期山口拳との対戦となれば一層、気持ちが入る。

 上昇ムードは窓場千加頼。4月富山で半年ぶりに決勝へ。その2場所後の5月大垣FⅠで完全V。8月にも大垣FⅠで完全Vを決め、GⅡを4年ぶりに走った9月青森共同通信社杯では一予、二予Bと単騎だったが3着、2着でクリアして準決に進んだ。ダッシュの良さを武器に今年3回目のVを狙う。

 2班でも充実は森田優弥。3場所前の9月立川記念で真杉匠の先行に乗りGⅢ初V。3日間逃げた前走京王閣に続き、ここは自力で果敢な走り。流れに乗ってのVも。

 取鳥雄吾は9月和歌山FⅠで今年初V。6番手から捲り中近3車の二段駆けを撃破。追い込みで堅実な桑原大志と中国で連係。ダッシュを生かした仕掛けで好勝負を演じる。


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