4日制GⅢの「第8回施設整備等協賛競輪・小田原城下町音頭杯」は、10月12日から15日まで小田原競輪場で開催される。

 GⅠ寛仁親王牌競輪(弥彦)直前でS班ほかトップ選手の多くが不在。そんな中で神奈川の強力先行・北井佑季が地元バンクでのグレードレースに登場。シリーズの主役を務める。番手は地元勢の中で北井に次ぐ点数を持つ松坂洋平。直線での差し切りなるか。追加参戦の森田優弥が自力勝負で北井のライバルに。そのほか自在の長島大介や差し脚鋭い大森慶一ら好メンバーが出場する。(電投番号「36#」)


GⅢ見どころ

〇北井Vチャンス‼

 北井佑季が先行勝負で押し切りへ。3場所前の向日町記念以来、2回目のGⅢ優勝を地元で決める。元Jリーガーの北井は21年7月に31歳で本格デビュー。競輪選手としてのスタートが遅い分、早い出世を意識。師匠の高木隆弘(64期)の元で厳しい練習に耐え、2年と少しで記念を制覇。今後はビッグでの活躍へ。さらに上を見据えて鍛錬を重ねる。スタイルは年齢のイメージとは真逆。誰よりも若々しく実力アップへ先行することにこだわりを持つ。力はすでに上位クラスでも通用。前走はGⅡの青森共同通終社杯。2日目二予Bで2着(同着)に逃げ粘って準決へ。決勝切符はつかめなかったが着実にレベルアップを見せている。

 

 3つある地元神奈川のバンクの中でも短走路の小田原は、逃げに徹する北井にとって走りやすく有利な舞台。S級では昨年8月と今年4月の記念に続き4日制GⅢで3回目の出場。過去2回は準決が壁に。まずはしっかりと決勝に進むことが第一のテーマ。そして、決勝でVゴールを積極策で。地元ラインの先頭で力を出し切る。

 北井と連係は神奈川同士で1班の松坂洋平大塚玲桐山敬太郎。その中で得点上位は松坂だ。小田原はFⅠ3場所に続き、今年出場4回目。9月FⅠでは3日間、神奈川の後輩の番手回り。初日特選と決勝は和田真久留の後ろで2着、準決は堀内俊介目標から番手捲りで1着。ここは北井とのタッグ。番手をすんなり回れば展開は絶好。差し切ってのVが望める。

 森田優弥は追加を受けての参加。9月立川記念でGⅢ初Vを決めステップアップ。決勝を外した川崎FⅠから神奈川連戦となるここで立て直しへ。注目は北井佑季との力勝負。同県の宿口陽一久木原洋のほか関東の仲間が多いことは追い風。前で果敢な走りを見せる。自在戦で強いのは長島大介。直前玉野FⅠは逃げ切りでV。森田と関東での連係も含め状況次第で柔軟に対応する。

 差し脚好調な大森慶一は位置次第になるか。柴崎淳は自らも動けるが先行力ある竹内雄作と中部で連係ならチャンスが膨らむ。石原颯は当地出場2回目。21年7月FⅠでは先行と捲りで2勝。流れに乗ると怖い。


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