「みんなの競輪杯」と銘打ったモーニング7が10月18日から3日間、開催される。

 今回は1、2班の精鋭を迎えるFⅡ戦。波乱含みのシリーズだが、自力の破壊力は梅崎隆介(33=長崎)が一歩リードする。格付け2班だが、将来を嘱望されるパワーヒッターが何度も辛酸をなめてきた決勝で躍動。1、2班戦初Vに猛然とアタックする。


大会展望

 実力者、個性派がそろう1、2班戦。V争いは混とん。誰が勝ってもおかしくない混戦相場といえそうだが、タテ攻撃の力強さは梅崎隆介(33=長崎)が一枚上。トライアスロンで培った体力を生かし、着実にパワーアップしている。すでにS級の先行力を秘める梅崎だが、これまでA級の決勝では別線勢の包囲網に苦しめられてきた。今年だけで準優勝3回、決勝3着が2回といずれも無念の涙をのんだ。

 “ここらで”の予感。梅崎がA級初Vへ、こん身の自力攻勢でV争いをリードする。その梅崎に八谷誠賢(48=福岡)、中園和剛(41=福岡)、合志正臣(46=熊本)ら九州の実力者が顔を並べ強力なラインを編成できる。「自力」をモットーとする八谷との折り合いがどうか。しかし、ケレン味のない梅崎に厚いラインができないはずがない。

 そうはさせじと大洞翔平(32=岐阜)が立ちはだかる。強気の自力を貫いてきたデビュー時とは打って変わり自在派へと転身しているが、時折放つ捲りは実に鋭い。決勝常連で今年3Vと実績も申し分ない。大洞マークから逆転を狙う松崎貴久(49=富山)も魅力。直前の地元富山をV。波に乗る松崎の差し脚を警戒したい。

 差し脚と言えば吉永好宏(48=広島)もV圏内。S級経験豊富でA級ではコンスタントに決勝進出。こちら吉永はタテ脚で売り出し中の昼田達哉(24=岡山)や果敢な山崎駿哉(26=岡山)の攻めを足場に熟練のハンドルを披露する。近畿は丹波孝佑(35=大阪)が積極策で見せ場を作る。

 近況、若手の勢いに押されている感は否めないが、常に先行で勝負する姿勢は変わらない。小林史也(37=和歌山)や中野彰人(36=和歌山)が息のあった近畿連係で上位を脅かす。丹波―小林―中野でスクラムを組めれば、近畿の2段駆けがあり得る。小林が笑うシーンもありそうだ。


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