S級見どころ

 9月GⅡ青森共同通信社杯で9年ぶりとなるビッグレースVを決めた深谷知広。そのほか今年はGⅢで2回、FⅠで4回優勝。賞金ランクは現在7位で、6年ぶりのグランプリ出場へ有力な位置をキープしている。最終決戦の舞台は次走GⅠの小倉競輪祭(11月21~26日)。そこまで一戦一戦が大事な状況。気を抜けない戦いが続く。

 前走地元戦の伊東FⅠでは決勝で今回も一緒の大石剣士と連係。番手を回ったが、初手から位置を狙われて連結を外す流れに。それでも中団で立て直すと3コーナー過ぎから外を踏み込んでVゴール。地元で負けられない戦いを制した。  

 ここでは伊東で残った不満を晴らすことがテーマになるか。再び大石とそろって決勝に進み、今度こそワンツーを。もちろん自力勝負となった場合でも確かな実力で同型を封じる。

 前橋といえば11年高松宮記念杯。デビュー最速でGⅠを初めて勝った地。しっかり主役の走りを見せる。FⅠで連続Vを決めて、いい形で競輪祭に向かいたい。

 関東も戦力は充実。軸は自力中心に攻める自在型の長島大介。FⅠでは直近3場所、決勝2着、優勝、決勝2着と安定。目標があれば前を任せるが基本はラインの先頭。二段駆け態勢だった南関3車を打鐘カマシで叩いて先制した前走松戸決勝のように、同じ33バンクで果敢に攻めるか。深谷とは同期対決。その意味でも勝ちたい気持ちは強いはず。

 10月小田原施設整備等協賛競輪で3回目のGⅢ優勝を決めた宿口陽一もV候補に。長島のほか埼玉同士の後輩・黒沢征治との連係も。状況次第では動く組み立ても視野に。追い込み型の中田健太は今期決勝2着3回。S級初Vまであと一歩。地元追加参戦の恩田淳平も注目の一人だ。

 福岡同門コンビは小川勇介岩谷拓磨。弟弟子の岩谷が前で積極策。番手を回る小川に有利な展開も。息の合ったタッグでワンツーなるか。

 10月弥彦寛仁親王牌で決勝に進んだ河端朋之も怖い。競技で培った強烈なスピードが武器。タイミング良く出ると一気に浮上する。


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