今年GⅠ4勝目へ

古性 優作

「やれることをやる」

 今年のGⅠは日本選手権を山口拳矢、オールスターを真杉匠が制しタイトルホルダーの仲間入り。彼らが世代交代をアピールする中、貫禄を見せつけているのが古性優作だ。全日本選抜、高松宮記念杯を昨年に続きV。寛仁親王牌も怒濤(どとう)の捲りを放ち、今年だけで3冠を達成している。

 逃げてよし、捲りは強烈。さらにヨコのさばきもお手のもの。平原康多、松浦悠士らオールラウンダーは数多い。しかし、これほど勢いのある自在派はめったにお目にかかれない。四日市記念でケガから復帰した脇本雄太の存在は頼もしい。脇本との連係実績についてはいまさら語るまでもないが、寛仁親王牌は脇本不在の中でも優勝をもぎとったように古性の存在は際立つ。21年にオールスター(いわき平)でGⅠ初Vを達成した古性の残るタイトルはこの競輪祭とダービー。史上5人目となるグランスラムが現実味を帯びてきた。

 競輪祭は過去8回出場し20年と21年に決勝進出。とかく相性のいいGⅠではないが、充実一途の古性には当てはまらない。脇本、三谷竜生、稲川翔ら近畿勢が一糸乱れぬシフトを敷くことだろう。「やれることをしっかりやる」。近畿勢の核を形成する古性が自身初となる競輪祭のタイトルに照準をしぼる。