2025年の開幕戦となる熊本競輪の「新春ファイ太モーニング7」が5日から7日までの3日間、開催される。当地の新期第1戦にA級1、2班の精鋭が集まった。級班の入れ替えがあり、おまけに東西の実力者、個性派が顔を並べ、波乱含みではあるが、先行力でリードするのは木村佑来(23=宮城)だ。前期までS級に在籍した北日本のパワーヒッターが初挑戦の熊本バンクで存在を誇示する。
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木村佑来 |
熊本バンクでの2025年第1戦は「新春ファイ太モーニング7」と銘打つモーニングレース。新期初戦で級班の入れ替えがあり脚力、実力を把握するのは時間を要するが、総合力、伸びしろを考えると木村佑来が頭ひとつリードする。昨年1年間はS級に在籍。洗礼を浴び続けたが、ケレン味のないタテ攻撃で存在をアピールした。
昨年末、佐世保GⅢの3日目一般戦で逃げ切った木村に話を聞くことができた。「ダッシュ、トップスピード、末の粘り、すべてにおいてトップクラスとは力不足を痛感する。1月からのA級で出直して、またS級上位で戦えるよう、力を出し切ってパワーアップしたい」。鋭い眼光でコメントしたのは記憶に新しい。
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堀航輝 |
同じ北日本ラインで同型の堀航輝(29=青森)とどう折り合うのかがカギになるが、年齢的にも木村が前回りだろう。木村―堀の北日本ワンツーが濃厚となりそうだ。
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松岡孝高 |
地元勢から名乗りを挙げるのは松岡孝高(39=熊本)だ。昨年前期のS級では苦戦を強いられたが、5割増しの地元戦で完全Vを飾った昨年9月の松山以来の優勝を目指す。
ただし、上位に通用する九州の機動力型が見あたらない。捲り兼備の松岡だが、逃げ切れるほど甘くはない。前述の北日本分断、あるいはうまく中団捲りに持ち込めればチャンスはある。昨年後期のA級で2Vを手にした桑原亮(40=久留米)が松岡と連係。地元武雄バンクで前回、Vをもぎとった古川貴之(40=佐賀)ら九州勢が一枚岩となってツブぞろいの東日本勢としのぎを削る。
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小埜正義 |
南関は小埜正義(43=千葉)が代表格。飯尾主税(45=静岡)、川崎健次(45=神奈川)らかつてS級で活躍した精鋭が小埜をもり立てる。こちら南関勢の浮沈のカギを握るのが望月湧世(21=静岡)。昨年10月の豊橋でA級初Vを3連勝で飾っているように着実に成長している若手だ。望月を先頭にまとまる南関のスクラムにも注目したい。