新年最初のGⅢ・東日本発祥75周年大宮競輪「倉茂記念杯」が、5日から8日まで4日間にわたって開催される。ビッグレースにも負けない好メンバーがそろうが主役はやはり地元エースの平原康多。森田優弥、宿口陽一ら同県の後輩と絆の連係。結束力を武器にして当地記念10回目のVに挑む。そのほか実力No.1の脇本雄太、昨年覇者の深谷知広、3年ぶりの大宮登場となる清水裕友ら豪華な顔ぶれが出場して熱戦を繰り広げる。(電投番号「25#」)


 連続でのグランプリ出場は10回でストップ。昨年は相次ぐ落車、ケガの影響で波に乗れなかった平原康多。逆転でのグランプリ切符へラストチャンスに懸けた11月小倉競輪祭でも決勝には進めず最終日に落車。その後、12月佐世保記念決勝4着で1年間の戦いを終えた。今年は地元記念が走り初め。まだコンディションは万全ではないか。それでもグランプリ返り咲きへリスタート。ここから新たな戦いが始まる。通算10回目となる大宮記念優勝を2年ぶりに決めて、沈んだままの現状から抜け出せるか。頼れる味方は同県の後輩たち。機動力ある森田優弥、黒沢征治、山田雄大、太田龍希や自在の宿口陽一、追い込み型の武藤龍生、中田健太らと強力連係。走り慣れた舞台で好展開をものにできるか。仲間と力を合わせて結果を求める。

 森田は前期に続き1月からも2班だが予選からでもしっかり決勝へ。ステップアップしたのは昨年9月立川記念。決勝は平原に前を任され、同期の強力先行・真杉匠の後ろ。ライン5車の番手を回った。真杉が正攻法から逃げ、番手捲りで記念初V。基本は自力だが、ここもラインの中で果たすべき役割を果たしての勝負。2度目のGⅢ制覇を地元で。その思いは強い。

 脇本雄太は連覇に挑んだグランプリで8着。打鐘で8番手から仕掛けてホームで新山響平を叩くもゴールまで粘ることはできなかった。8月オールスターでの落車負傷から、まだ調子が戻り切らない状態か。大宮出場は22年2月FⅠで完全V以来、2回目。調子が上向けば圧倒的な強さを見せる。近畿同士で脇本とタッグは三谷竜生。12月松阪FⅠでVなど上昇ムード。ピタリと続けば差してのVもある。

 深谷知広は9月GⅡ青森共同通信社杯で9年ぶりのビッグ制覇。6年ぶりにグランプリ出場を決めると単騎で捲り惜敗の2着。勢いはメンバーの中で一番か。昨年は当地記念で7年ぶり2回目のV。スピードを生かして連覇に挑む。

 浅井康太も11月地元四日市記念を制すなど、GⅢでは安定した成績を続ける。自力で戦うか、中部同士で機動力ある若手の志田龍星や橋本優己との連係も。鋭く伸びると怖い。

 北津留翼は競輪祭で2年ぶりにGⅠ決勝へ。捲りの強烈さは格別。流れに乗ると一気に浮上する。


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