S級見どころ

強力関東ラインを味方に吉田チャンス

 吉田拓矢はミッドナイト開催だった前走大垣で今年2回目のFⅠ優勝。出場予定だった平原康多とが欠場となったことで、今シリーズ関東で唯一のタイトルホルダーとして人気を背負う立場に。ここで今期3回目のVへ。実力を発揮してチャンスをものにする。組み立ては状況次第だが持ち味は確かな機動力。茨栃同士の雨谷一樹、神山拓弥がラインを厚くするが、後輩の自力型でパワーのある森田優弥や菊池岳仁と一緒になった時は番手でのレースも。どうあれ自信の走りで結果を出すとみた。

 吉田の後ろは3月宇都宮FⅠでも連係した栃木の2人。点数は神山が上位だが、動ける雨谷が前で吉田マークとなりそう。しっかり続いて直線勝負。タテ脚は鋭く、ゴール前で際どく迫って逆転も。神山も成績は安定。立川は直線が長いだけに、コースを見て踏み込むと突き抜けまで。気合の走りでV争いを演じる。

 森田は2班でも上位レベルの機動力を備える。立川では昨年9月の記念でGⅢ初制覇。関東でライン5車、同期のハイパワー真杉匠の番手回りからステップアップとなるVを決めた。その後に暮れのGPシリーズ(9車立てFⅠ)も走ったが、その時は準決4着で勝ち上がりに失敗。予選からのスタートでも、ここではしっかり決勝に進む。準決失格で無念の結果となった前走GⅡ取手ウィナーズカップの分も、ここでばん回へ。攻めの走りに徹して強さを見せる。

 根田空史は前走宇都宮FⅠを3連勝で今年初V。勢いを味方に、ここでも好走へ。南関の1班は自身だけだが、抜群のスピードを生かして好機に仕掛けると怖い。

 大阪同士での連係は鋭いダッシュが武器の福永大智と追い込みで堅実な神田紘輔。福永がタイミング良く叩いて出るようだと浮上する。

 北日本の主力は追い込み型の竹内智彦。地区の自力型が手薄なここで、どのような走りを見せるか。位置取りは厳しく、強気に好位を主張する。初日特選は南関1人となる根田との連係が有力。メンバー構成に応じ、シビアに立ち回ってVゲットを目指す。


A級見どころ
底力上位の
内山雅貴

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