「兄と共に決勝へ」英明と庭で大暴れだ

地元GⅢ連覇へ

 譲れない地元の庭で存在感を誇示する。3月の大阪・関西万博協賛を捲りで制し、地元GⅢ初Vを飾った山田庸平が再び激しく躍動するときが来た。直前のいわき平ダービーでは別線のきつい包囲網を崩せず二次予選で無念の涙をのんでいるが、動きは悪くなかった。昨年のオールスター(西武園)以来、5度目のGⅠ優出はかなわなかったが、気持ちはすでに地元GⅢへと切り替わっている。

 今回は兄・英明をはじめ、北津留翼、嘉永泰斗、伊藤颯馬ら九州に頼もしい援軍が顔を並べる。パワフルな深谷知広、清水裕友は確かに手ごわい。しかしながら競輪は脚力以上にライン構成が勝敗を分ける。「兄とともに決勝へ」が山田庸の最大のテーマ。番組さんも考慮し、結果を残せるメンバー構成に組むことだろう。

 動ける山田庸だが、これだけ九州の機動力型がそろうと番手回りと考えるのが自然だろう。今のところ誰が山田庸の前回りするかは分からないが、勝手知ったるホームバンク。展開は確実にモノにする。「ダービーはダメだったけど、気持ちを切り替え、集中して地元記念に臨む」。

 22年の賞金ランキング12位、昨年14位と2年続けてGP圏内にいた山田庸はタイトルに近い男としても注目される。地元GⅢはライフワークとも言える大切なシリーズ。地元GⅢ連覇へ、最高のパフォーマンスを披露する。

レースに全集中

 今年2月の全日本選抜(岐阜)で20年の寛仁親王牌(前橋)以来となるGⅠ優出を果たした山田英も地元記念に懸ける思いは弟の庸平と同じだ。

 思い起こせば18年の当地68周年で4日制になって初めて記念Vを達成。その後のGⅠでV争いに加わるなど話題を提供してきた。地元GⅢは毎年、定番のように斡旋があり、注目度も高い。

 「庸平もいるし、結果を残せるように、やれることを精いっぱいやるだけ」。レースに集中していくだけだ。


【機動力抜群の九州勢】
大会先行予想

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