久留米競輪のミッドナイト「オッズパークのオズパ祭2杯」が17日~19日の日程で行われる。今節はオールチャレンジ戦の7個レース制。V争いは123期の石田典大(26=東京)、石川航大(24=宮崎)、中岡海(21=愛媛)、松田昂己(22=茨城)を中心に、来期は4年ぶりに1班に復帰する小出慎也(32=和歌山)、2班に返り咲く鈴木孝征(51=埼玉)、入江航太(22=熊本)を中心に展開される。


 チャレンジ戦の華は若手のスピード。飛び抜けた存在はいないが、やはり123期勢が注目を集めるだろう。直近4カ月の競走得点が最上位なのは追加参戦の石田典大。今年は3月の和歌山で優勝を飾り、11場所走って決勝進出を逃したのは2月別府の1開催だけ。直近4カ月のバック本数21は今回トップの数字で、積極性でもナンバーワンだ。7月からは満を持して2班に昇班する。初参戦の久留米でも果敢に風を切って積極性と強さを存分にアピールする。

 石川航大は3月の取手で今年初、通算3度目の優勝。こちらも来期は初の2班昇班が決まっている。石田とは異なり、決まり手は逃げよりも捲りが多く流れに応じて力を発揮するタイプだ。久留米は年またぎの開催で決勝5着と奮闘した。3月の武雄以来となる地元・九州地区の開催でハッスル必至だろう。

 ややムラがある中岡海だがツボにはまった時の破壊力は脅威。2月の小倉では石川を破って今年初Vを飾った。久留米は3回目の登場で、前回の昨年12月は連勝で決勝に勝ち上がった(決勝は4着)。1、2班戦での戦いを見据えてか、積極性もアップしている印象。パワー満点の走りで今年2度目のVを狙う。

 松田昂己は昨年、本格デビュー後の半年間で3度のV。今年はここまで優勝がなく、取りこぼしもやや目立っているが、持ち前の積極性で力強い走りを随所で披露している。久留米は昨年9月のミッドナイトで予選、準決勝を連勝。決勝は7着に終わったがバンク相性は悪くないはず。今回も大暴れの期待が懸かる。

 ここまであげた来期2班に初昇班する4人以外にも123期は山口直樹(28=神奈川)、地元の楠本政明(28=福岡)がいる。久留米初参戦の山口は昨年9月の取手以来、通算3度目の、楠本は2度目のホームバンク出走でデビュー初の決勝進出を狙う。

 強力123期勢を上回って唯一、今年2度の優勝を飾っているのが小出慎也だ。1月の向日町で久々の美酒に酔うと、前回の地元戦は完全V。初日は逃げ切り、準決勝と決勝は竹沢雅也マークから鋭いタテ脚を披露した。来期は20年以来となる1班復帰が決まっている実力者。久留米は今期初戦で出走。いきなり1走目7着で予選敗退を喫したが、2、3日目は白星を挙げた。チャレンジ戦の流れを思い出した今回は堂々のV候補としての走りを見せてくれるだろう。

 入江航太は1年ぶりのチャレンジ戦。ここまで優勝はないが、11場所走って5度の決勝進出を果たしている。自力脚は健在で番手回りもこなせる。来期2班に復帰する底力発揮に期待しよう。51歳の鈴木孝征も元気いっぱいだ。直近3場所で決勝に2度進出し、2場所前の大宮最終日は敗者戦ながら先行勝負に出た。391個の白星を挙げたタテ脚はまだまだ衰えを知らない。今回は同地区の石田、松田がいるだけに好展開も多くなるだろう。

 他では直近4カ月の競走得点73点を超えているのが黒滝大翔(29=茨城)、小谷文康(46=広島)、浅沼聖士(42=静岡)、野口修平(36=神奈川)。黒滝は鈴木と同様に石田か松田を目標にできれば上位進出のチャンスは拡大する。浅沼と野口の南関コンビは2場所連続で決勝進出中と上り調子で見逃せない存在になりそうだ。

 地元勢は楠本以外に沢亀浩司(56=福岡)と高尾剛文(54=福岡)の久留米所属の大ベテラン2人が参戦。ともに今年2度目のホームバンク出走で当地2場所ぶりの決勝進出を目指す。


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