大宮競輪FⅠ「スポーツニッポン新聞社杯」は、8日から10日まで3日間にわたって開催される。互角のメンバーがそろって激戦模様だが、九州の自力型で強烈なダッシュが持ち味の岩谷拓磨を本命視。得意のカマシか捲りで一気に出るか。福岡同士の田中誠が食らいつきワンツーへ。南関のV候補は追い込みを基本に自在性も備える新田康仁と福田知也。地元の1班、久木原洋は復調途上でも気合の走り。北日本の追い込み型で鋭さのある川津悠揮の浮上もある。(電投番号「25#」)


S級見どころ

 岩谷拓磨は初日特選から3日間、車券に絡んだ前走向日町FⅠから中8日。勢いをキープして今シリーズへ。昨年1月記念以来、出場2回目となる大宮バンクでも好走を見せる。向日町ではホームから仕掛けて2着の準決だけ自力勝負で初日と決勝は番手回り。基本は動く組み立てだが、九州同士の後輩で果敢に仕掛ける青柳靖起と一緒になれば番手でのレースも。厚いガードが望める同県の田中誠や大坪功一がいることも大きく、今年初となるVを決めるチャンスは十分とみていいだろう。後ろを回るのは田中が有力。1月小田原FⅠの最終日は、カマして1着の岩谷との連結を外してワンツーならず。ここではしっかり好連係を決めたい。

 南関の主力は追い込み主体の新田康仁と福田知也。新田は今節、3月以降直近4カ月の競走得点最上位。ただ、1月からの今期得点は105・89。失格(マイナス3点)が1回あり、来年1月からの1班キープへ6月は勝負駆け。一戦一戦が大事な戦いに。

 福田と力を合わせることになりそうだが、頼れる味方がもう一人。5月2日にS級特進を決めて、ここが3場所目となる弟子の内山雅貴がいる。理想は決勝での連係。実現すれば断然有利な流れが望める。どうあれ得点アップへ気合の走りを見せる。

 福田は前走地元戦の小田原FⅠで決勝2着。逃げ切りVの野口裕史を番手でアシストしてワンツー。南関連係で役割を果たしての勝負。500走路で切れ味を発揮。長い直線を伸びて突き抜けを狙う。

 川津悠揮は地元戦の函館記念で準決へ。北の自力型は木村弘や坂本周輝。目標次第でチャンスが巡ってくる。


A級見どころ

 ハイパワーの123期、浮島知稀と山根慶太の力勝負が焦点。今年3V、決勝2着5回の浮島に対し、山根は直近3場所で2度の完全V。勢い、強さは互角と言えそうだが初登場の大宮でも関東地区で負けられない気持ちが強いのは浮島か。果敢に出て押し切りへ。

 山根も積極策で力を出し切ると逆転。動ける地元金子哲大は決勝に進めば浮島と関東での連係が望め、V争いに浮上。得点上位の江連和洋も関東結束から連絡みへ。

 今村麟太郎は自力型だが山根と一緒なら中四国で連係もあるか。鋭さある栗田貴徳は四国で今村に任せての勝負。巴直也は南関の目標が不在なら自在戦で動く組み立ても。


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