令和6年能登半島地震復興支援、大阪・関西万博協賛、取手競輪開設74周年記念GⅢ「水戸黄門賞」は、27日から30日まで4日間にわたって開催される。

 豪華メンバーが集結するが本命は3月に当地GⅡのウィナーズカップを制した近畿のS班、脇本雄太。競輪界No.1のハイパワーを武器に当地グレードレースで連続Vを狙う。層の厚さでは関東勢。地元エース格の吉田拓矢、S班の真杉匠らで強力連係へ。今年のGⅠ覇者で当地記念2度目のVを目指すのは郡司浩平。中部のS班、山口拳矢も底力発揮ならV戦線に浮上する。

 なお、最終日(30日)第9RではA級3班の上位9選手が2班特昇を懸けて争う一発勝負の「レインボーカップ・チャレンジファイナル」が実施される。(電投番号「23#」)


<GⅢ見どころ>

 脇本雄太が3カ月ぶり登場の取手で再び実力を発揮する。3月ウィナーズカップで22年平塚グランプリ以来となるビッグレース制覇。決勝は窓場千加頼に前を任せ、後ろの古性優作と近畿3車。ラインの番手を回った。逃げた後輩の後ろから、単騎で捲った伊藤颯馬の後ろに切り替え、ゴール前で抜け出しての勝利。

 ここでは自らが仕掛けての勝負となりそう。前走GⅠ岸和田高松宮記念杯では神奈川3車の二段駆けに屈する形となり9着。直後に同じような失敗はしない。一気に叩いて圧倒へ。異次元パワーで押し切る。

 後ろはどうなるか。近畿の1班は追い込み型の東口善朋だけ。脇本との直近連係は高松宮記念杯の初戦、西一予1走目。その時は脇本が捲り不発となったが、その前に東口は脇本の踏み出しに遅れ、結果は9着。ここではしっかりと食らいつきたい。

 初日は特選シードから漏れそうで、まずは決勝に上がることに集中する。

 地元のV有力候補は吉田拓矢。3月ウィナーズカップを走れなかった分も、ここに気合。栃茨同士の真杉匠や坂井洋と絆の連係。弟の吉田有希、吉田昌司も心強い味方に。22年覇者の吉沢純平や、その師匠で戦歴断然の武田豊樹、差し脚鋭い芦沢辰弘も地元記念に燃える。関東では追加で出場の小林泰正も注目を集める。直近2回のGⅠで決勝へ。その間に地元GⅢの前橋記念で完全V。確かなタテ脚に自在性も兼備。勢いづくだけに期待度は高い。

 中部のS班は山口拳矢。5月いわき平ダービーでは準決1着で決勝進出も、その後は勝ち星がなく調子の面はひと息といった感じ。立て直して本来の強さを発揮したい。

 北日本は追い込み主体の守沢太志と成田和也が得点上位。自力型で復調してきた高橋晋也がラインの先導役。九州の軸は自在の山田庸平。基本は自力勝負。捲りが決まると浮上する。


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