別府競輪のモーニング7「第21回アペックス杯」がA級上位クラスを迎え、7月1日から3日までの3日間開催される。

 期変わり初戦とあって波乱含みのシリーズとなりそうだが、総合力は小原丈一郎(25=青森)が一枚上だ。橋本宇宙(佐賀)、蒋野翔太(徳島)ら侮れない別線勢が控えるものの4年ぶりとなるA級戦で小原が格上のパワーを見せつける。


シリーズ展望

 新期第1戦ということで級班の入れ替えがあり波乱ムードが漂う。とはいえS級からの降格組がV戦線をリードする。S落ちは5人。中でも小原丈一郎が一枚抜けた存在だ。失格のマイナス点で4年ぶりとなるA級落ちの屈辱を味わっているが、103.10の競走得点が示す通り機動力は最上位だ。

 荒っぽさは玉に瑕(きず)でも前へ、前へ踏む競走スタイルは玄人受けする。当地は昨年のGⅢ(⑤⑨⑨①)以来の参戦となる。そのときは当地名物の冬場の強風に苦戦を余儀なくされたが、文字通り心機一転、持ち前のパワーでV取りを目指す。

 九州から加倉正義(53=福岡)、良永浩一(45=福岡)の久留米コンビが熟練のハンドルさばきを発揮する。ともに今期S級から降格。上位にヒケをとらない差し脚を誇る。とは言っても展開に左右されるマーカー。先導する自力型が浮沈のカギを握る。

 幸い123期で売り出し中の橋本宇宙(24=佐賀)が力を付けているのは心強い。さらに勝部貴博(35=福岡)、池部壮太(31=大分)も自力で上位進出をもくろむ。彼らがV右翼の小原に対し、どういった攻めでアピールするかがポイントになる。

 宮下貴之(50=埼玉)、滝本泰行(28=岡山)もS落ちのマーク型。ともに意地があるが、現状は劣勢。宮下が小原マークを守れればひょっとして…。追い込み主体の競走に転じて久しい滝本。直前の久留米GⅢでの動きを見る限り、苦戦は避けられない。蒋野翔太(29=徳島)の攻めを足場に滝本がどこまで迫れるかだ。

 今期、チャレンジから定期昇班した望月嘉人(27=静岡)がV戦線をかく乱。チャレンジの点数が反映されてるため持ち点は75.66と物足りないが、決して点数だけで判断できない先行力を秘める。鈴木良太(47=静岡)、三住博昭(55=神奈川)ら南関の個性派がラインを固め、望月が波乱を呼び込む。


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