別府競輪のモーニング7「みんなの競輪杯」が7月8日から10日までの3日間、開催される。

 新期第2戦のシリーズ。級班の入れ替えがあり混戦相場となる1、2班戦だ。地元バンクで気合十分の牧剛央(50=大分)をV争いの中心に推す。今期は無念のA級降格となったが、差し脚のキレは衰えていない。息の合った九州連係で牧が地元Vを目指す。


シリーズ展望

 S級からの降格者が5人。いずれも前期のS級では善戦した実力者が顔を並べる。脚力は横一線。波乱含みのシリーズと言えるが、牧剛央にとっては譲れないホームバンク。連日、気合のこもった番手戦で地元ファンにアピールするはずだ。その牧は昨年10月、早いもので50歳に到達。今期は2006年前期以来、18年ぶりのA級降格となったが、精進を怠ることはない。

 同じくS級落ちの松岡孝高(38=熊本)との折り合いは微妙ながら、いずれ九州勢が一枚岩で結束することだろう。安定した成績を収めている佐藤健太(36=福岡)もライン参加のはずだ。

 九州の機動力型も多士済々。無類のダッシュ力を誇る山本浩成(25=福岡)の存在は頼もしい限り。さらに橋本陸(27=福岡)やチャレンジから昇班した田中会心(23=熊本)ら若手の機動力型がひと役買う。

 南関は川口直人(47=神奈川)が代表格。100.79の競走得点を持ちVの有力候補と言えるだろう。さすがに前期のS級では苦戦したが、マーク力には定評がある。上り調子の荒川仁(26=千葉)が前回りし川口を引き出すケースも十分考えられる。

 関東勢も好勝負だ。長井優斗(36=東京)、柿本大貴(28=東京)ともにS級からの降格組。しぶとい印象がある長井のマーク力は侮れないものとなる。おまけに柿本と連係できる強みがある。

 その柿本もツボにはまったときの自力攻勢は破壊力がある。5月武雄記念では未勝利ながら4日間、バックを引っかける積極性を見せた。柿本―長井が好タッグ。さらに欠場明けの小坂状(28=茨城)がこの東京コンビを引っ張るパターンもあり得る。

 中四国勢は劣勢だが、船瀬惇平(30=広島)が復調。逃げの決まり手も10回と増え、上位陣を脅かす。桜井太士(39=岡山)が船瀬をもり立てる。チャレンジから昇班した中原航大(24=岡山)も果敢に風を切る自身のレーススタイルで挑戦するはず。中国勢の動向が気がかり。

 四国はS級実績ある日野博幸(40=愛媛)が虎視眈々(こしたんたん)と一発をもくろむ。


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