熊本競輪のモーニング7「熊本けいりん夏まつり再開FⅡ」が8月27日から29日までの3日間、開催される。

 今シリーズは125期の新人が主役を務めるチャレンジレース。新人4人のうち、抜群の安定感を誇るのが船山真生(20=愛媛)だ。同じ四国の小川三士郎(24=徳島)もすでに2Vと高い潜在能力を見せつけている。四国ルーキーのワンツーフィニッシュが有力視される。


 チャレンジレースは毎度のことながら、新人が人気を背負う。今回は今年7月にデビューしたばかりの125期から4人が参戦する。いずれもケレン味のない自力勝負を貫いているが、安定度ナンバー1は船山真生だ。師匠は長年S級上位で戦う渡部哲男(84期)。高校時代(松山学院)に自転車歴はないものの、125期在所時は2度のA評価。捲りで10勝を手にするなど高いトップスピードを見せつけた。

 デビュー戦となった5月富山のルーキーシリーズこそ決勝進出を逃がしたが、その後の4場所はすべて優出。7月小倉では決勝で捲り決め完全Vを達成した。直近4場所の決勝成績が❸→❶→❷→❷と安定感はキラリと光る。持ち味はダッシュ力を生かしたかまし、捲り。船山が自慢のスピードでV戦線をリードする。

 船山と同じ四国の小川三士郎が好勝負を演じる。デビューから6場所を消化。7月の高知、奈良を制し、すでに2Vをマークしているのは力のある証明だ。父で師匠の圭二(68期)の指導のもと、兄・丈太(111期)、弟の将二郎(121期)を切磋琢磨(せっさたくま)しS級で戦い夢を描いている。「トップスピードからの粘り込み」がセールスポイントだと言う。在所時の競走訓練では20回以上の先行勝負に徹した。

 船山、小川ともに順当なら決勝にコマを進めることだろう。力勝負を期待するが四国で連係するパターンもあり得る。今のところどちらが前回りするかは分からないが、別線でやるにせよ、並ぶにせよ、四国ルーキーの両立が有力だ。


 そうはさせじと地元の小山峻汰(24=熊本)が抵抗する。師匠はタイトルホルダーの合志正臣(81期)。直前に武雄の準決で落車したのは気がかりだが、ケガは擦過傷程度で大したことことない。身長1㍍82、体重82㌔。アマ時代に野球で培った体力を生かし、総合力を高めるべく新走路となった熊本バンクで汗を流す。ここまで5場所は美酒を味わってないが、地元意識は強い。初Vを目指し、こん身の自力を繰り出す。

 7月佐世保、8月高知で優勝を飾っている細中翔太(25=岡山)の存在も忘れてはならない。アマ時代は中距離種目で活躍。最後までタレない強地脚が持ち味の細中がV争いに割って入る。

 125期以外では川野深(26=福岡)が魅力。今期3班に降班しているが、3場所いずれも決勝進出。うち7月宇都宮では捲りを決め優勝を飾った。前述の小山と連係できればチャンスだ。ベテランマーカー爲田学(52=沖縄)、一発のある照屋将貴(29=沖縄)が波乱を呼び込む。


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