新田 V争いリード
7月のFⅠ(20日~22日)で8年4カ月ぶりにリスタートを切った熊本競輪。再開後初のジャパンカップはGⅠ常連の猛者が集まる見逃せないシリーズとなる。東西のエリートが集まる激戦区。見応えあるV争いが繰り広げられるが、KEIRINスポニチでは新田祐大(38=福島)を中心視する。
2月全日本選抜の最終日に誘導員を早期に追い抜くミスを犯し、3カ月以上を棒に振った新田だが、復帰戦となった6月前橋GⅢを①①⑦①と3勝を手にするなど健在ぶりをアピールした。8月松山GⅢ決勝では得意の捲りを決め通算14回目のGⅢ優勝を4連勝で飾った。参加メンバーを見渡す限り、新田を引き出す北日本の先行選手は不在。自ら組み立てることになりそうだが、大舞台の修羅場は何度も体験している。史上4人目のグランドスラマーが自慢のダッシュ力を見せつける。
岩本俊介
対抗格には岩本俊介を推す。現在の賞金ランキングは6位。初のGP出場を目指して、一戦たりとも気が抜けない。力強い捲りを武器に持つ岩本だが、今回は松井宏佑とセット配分だけに、いやが上にも気持ちは高ぶる。その松井は直前の小田原GⅢで南関が7人並ぶ異例の結束。新村穣―北井佑季を追走し、3段駆けから郡司浩平のVに貢献した。ただでさえ先行有利な熊本新走路。松井―岩本の南関タッグから目が離せない。
犬伏湧也
タテ脚といえば犬伏湧也もヒケをとらない。いつタイトルを獲ってもおかしくない脚力は7月小松島で2度目のGⅢを制したことで証明した。そのダッシュ力はトップクラスのマーカーでも離れるほど鋭い。勝負どころでスパートする犬伏の押し切りも可能だ。
松川高大
松川高大が地元の代表格となるが、総合力では見劣る。岩谷拓磨や伊藤旭、立部楓真に追加参戦となった北津留翼らとどれだけ結束力を高められるかがカギとなる。
元ナショナルチームの河端朋之が柏野智典を連れて戦線をかく乱する。ダッシュ力だけなら冒頭の新田とも甲乙付けがたい。ツボにはまると河端が急浮上を果たす。