別府競輪のモーニング7「韓国苑カップ」が21日から3日間開催される。シリーズは125期のルーキーが中心となるチャレンジレース。V戦線はすでに3Vを手にしている小川三士郎(24=徳島)がリードする。安定したパワー戦で小川に挑む伊東佑晟(22=三重)、北九州の名門・不動会に所属する松本定(28=福岡)の三つ巴戦の様相を呈している。力と意地がぶつかる攻防から目が離せない。


 直前の小田原決勝で貝原涼太(栃木)、橋谷成海(埼玉)、佐々木亮太(青森)とも同期対決を制し、堂々と逃げ切った小川三士郎がV争いの中心点となる。5月デビューから新人戦を含む8場所を消化し7優出、うち7月高知、同月奈良、そして前回の小田原で完全Vを飾った将来を嘱望される四国のパワーヒッターだ。

 師匠でもある父・圭二(68期)、兄・丈太(111期)、弟・将二郎(121期)を持つ競輪一家で小川は父・圭二、兄・丈太と同じ舞台(S級)で活躍する日を夢見ている。別府バンクは初出走。「トップスピードからの粘り込み」が売りでもある小川が自慢のタテ攻撃で別府ファンのド肝を抜く。ここを3連勝すれば10月3日~5日の高松で特班の挑戦権を得ることができる。むろん小川もそのつもりだ。

 対抗格は追加あっ旋の伊東佑晟。デビューから6場所を5優出、うち2Vと小川に負けず劣らずの安定感を誇る。7月豊橋を②①❶で初Vを手にすると8月福井決勝では今回も同あっ旋の松本定や野村賢(山口)を相手に俊敏なハンドルワークから追い込んで初の完全Vを飾った。直前の武雄も準決までの2走、危なげない自力攻勢で連勝。最終日は台風接近にともない開催中止となったことで2場所連続の完全Vはお預けとなったが、スピード、地脚ともに小川とも差はない。

 もう一人、松本定が応戦する。新人戦を含むここまで5場所は優勝こそないが、大きな着は見られず上位着を収めているのはパワーがあることの証明だ。7月高松、同月豊橋、8月福井のいずれの決勝も準優勝。初Vまであと一歩だが、ここらで、の予感。とくに8月福井の決勝はゴール寸前で前述の伊東に交わされているだけに、リベンジの思いは強い。

 三木健治(73期)を父に持つ三木健正(23=岡山)も5場所連続で決勝に進出し気を吐いているが、決勝では同期に力負け。しかし非凡なスピードの持ち主だ。

 中西大(107期)を兄に持つ中西勇(32=福岡)はデビュー戦の新人戦2日目に落車したこともあり苦戦続き。マーク陣では中野智公(35=和歌山)、浜口健二(56=高知)が奮起。また77・26の競走得点を持つ照屋将貴(沖縄)は動ける脚質でもあり松本定にマークできればチャンスが訪れる。


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