別府競輪のミッドナイトレース「オッズパーク杯」が9月30日から10月2日までの3日間開催される。

 今シリーズは125期の新人がV争いを引っ張るチャレンジレース。中でもアマ時代に豊富な実績を残し鳴り物入りでデビューした阿部英斗(20=福岡)の存在がピカイチ。松阪→松山をともに完全Vで飾るなどタテに踏む脚力は断トツ。自慢のダッシュ力を駆使し特別昇班に挑戦する。


シリーズ展望

 今シリーズは125期のルーキー5人が参戦する。中でも阿部英斗の存在が際立つ。アマ時代(松山学院)は国内のスクラッチ、スプリント、ケイリン種目で優勝を飾っただけでなく、22年のジュニア世界選手権ケイリン種目で銅メダルを獲得した逸材だ。養成所でも2度のゴールデンキャップを獲得し高い潜在能力を発揮した。

 輪界に輝かしい足跡を残した吉岡稔真氏(65期=引退)に弟子入り。吉岡氏の指導のもと、園田匠(87期)、小川勇介(90期)、岩谷拓磨(115期)ら不動会のメンバーと汗を流しパワーに磨きをかけている。

 5月平塚でのデビューから9場所を消化。8月武雄の初日予選で失格を喫した以外は持ち前の先行力を駆使し、すべて決勝に進出した。うち完全Vが4度。9月松阪、松山はともに3連勝。今回は特班がかかる大事なシリーズだ。脚力は断トツ。順当なら阿部の特班が成立することだろう。

 阿部の特班を阻止できるのは久田朔(21=大阪)だ。デビュー戦のルーキーシリーズを除き8場所連続優出。うち3度、完全Vを飾っているのは力のある証明。直前の福井決勝は岩元叶馬(富山)、三木健正(岡山)との同期対決を逃げ切りで制し、3連勝を飾った。

 先行はもちろん捲りのスピードも光るものがある。決勝でおそらく前述の阿部と顔が合う。阿部より前の位置からスパートできれば逆転Vが狙える。

 上昇気配の藤田祐大(20=茨城)が阿部、久田のV争いに割って入る。8月佐世保で完全Vのクリーンヒットを放った稲留敦貴(23=鹿児島)が応戦。油谷蒼(29=兵庫)は負傷の影響があり初戦を参考にする必要がある。

 九州のマーカーではGP優勝歴のある小野俊之(48=大分)や復調ムードの古閑良介(51=福岡)が阿部との連係が見込まれる。新人の鋭い踏み出しに対応できるかどうかが焦点となる。

 得点最上位と自力で健在をアピールする阿久津浩之(41=東京)、しぶとさが印象的な岡崎昭次(53=愛媛)が波乱を呼び込む。


スポニチロゴ