四日市競輪開設73周年記念GⅢナイター「泗水杯争奪戦」は、11月7日から10日まで4日間にわたって開催される。

 豪華メンバーが集まるが強力なのは北日本ライン。軸は新山響平だ。基本は持ち味を生かしての自力勝負だが、パリ五輪ケイリン4位の中野慎詞という頼れる味方が一緒。積極策で圧倒的なパワーを見せる後輩に乗って差し切りへ。後ろを固める佐藤慎太郎や守沢太志の存在も大きい。

 関東のエースで有力なV候補は真杉匠。地元四日市記念で6回目のVを狙う浅井康太の走りにも注目が集まる。なお、最終日第3レースでは125期の上位選手から7人が出走する「ルーキーシリーズ2024プラス」が実施される。(電投番号「48#」)


GⅢ見どころ

五輪戦士・中野の番手からV奪取
新山の底力信頼

 3年連続グランプリ出場とS班キープへ、新山響平は11月6日現在で今年の賞金ランク8位。やや有利な位置にいる状況でも、まだボーダーの上。ここを勝って最終決戦のGⅠ小倉競輪祭へ。大事な舞台を前に勢いを加速させることができるか。

 中野慎詞との連係は過去2回。22年9月地元戦の青森記念決勝と、その2場所後の立川FⅠ決勝。いずれも番手回りで自身の1着が車券の1番人気。結果は別線の警戒が強かったこともあり連結が乱れ、青森は4着で立川は3着。ここで一緒になれば、その悔しさを晴らす意味合いも。納得の走りで結果を出す。

 中野はパリ五輪ケイリンで決勝進出も、まさかの転倒。あと少しのところでメダルを逃す結果に。左鎖骨を骨折し、約2カ月後の前走10月函館FⅠで10カ月ぶりとなる競輪実戦へ。世界選(デンマーク)を走って間もない中での参加だったが積極果敢な走りで3連勝。スケールの違いを示した。7車立てから9車立てへ。まずはラインの先頭でやるべき走りを。函館から連続Vなるか。そして次は競輪祭。注目度は高い。

 北日本ラインを厚くするのは追い込みで強い佐藤慎太郎と守沢太志。佐藤は前走京王閣記念で2勝を挙げたが準決は勝負どころで最後方となり5着まで。守沢は函館で準決、決勝と中野と連係。番手を回ったが差せず2着。両者とも、ここで活躍へ。中野、新山と好連係から直線での突き抜けを狙う。

 関東の主力は地区のエース真杉匠と上昇ムードの佐々木悠葵。2人は10月のGⅠ弥彦寛仁親王牌でも連係。準決は別線と踏み合った真杉の番手から3コーナーで外を踏んだ佐々木が1着で決勝へ。動ける選手同士で力を合わせてワンツーを目指す。

 ホームバンクの記念に気合が入るのは浅井康太。今年は3月FⅠで完全V。昨年は4月大阪・関西万博協賛、11月記念と当地GⅢで2V。ここで6回目の四日市記念制覇へ。同県の仲間は自力で成績上昇の谷口遼太郎や1期下の弟弟子・柴崎淳ら。決勝での連係なるか。集中して走る。

 絶好調ではなくても確かな実力を備えるのは松浦悠士。同県後輩の町田太我が追加で入ったことはプラス。近畿を引っ張るのは寺崎浩平。決勝に進んで逃げた親王牌に続いて好走へ。しっかり力を出し切る。


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