偉業へ挑戦

古性優作

GⅠ3連続V照準

 近畿が誇る最強オールラウンダーの呼び声が高い古性優作は全日本選抜から始まった今年のGⅠ、GⅡですべて決勝に進出するなど抜群の安定感を見せた。8月オールスター(平塚)と10月寛仁親王牌(弥彦)を制覇。自身初となるGⅠ連続Vを成し遂げた。33歳の100期。円熟期を迎えたと言っていいだろう。

 競輪祭は15年の57回大会で初出場。以来、9年連続で出場しているが、決勝に進出したのは62回大会と63回大会の2度。とかく相性イマイチのGⅠとなっているが、これまでの数字は参考にはならない。逃げてよし、捲りは強烈、ヨコのさばきもお手のものだ。これまでにも増して自在脚がさえ渡る。

 今年の寛仁親王牌で8度目のGⅠ優勝を飾った古性の目指す先は97年にオールスター→寛仁親王牌→競輪祭を制して達成した神山雄一郎以来となるGⅠ3連続Vの大偉業だ。さらに新田祐大以来、史上5人目となるグランドスラムも予感させる。

 残るタイトルは競輪祭と日本選手権。充実一途の古性が夢の実現につなげるためにも全身全霊で競輪祭に臨む。「しっかり調整して、やれることをやる」。決して多くは語らない浪速のファイターは静かに闘志を燃やしている。



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