SS班9人がそろう今年最後のGⅠ。栄冠をもぎとるのは誰か。古性優作を擁する近畿勢が一歩リードだ。

 脇本雄太はGP出場が懸かる身。タテ脚の破壊力は健在で、古性と連係できる強みがある。今年ブレイクした窓場千加頼や寺崎浩平が先導を志願するなら、なおさら近畿ラインは強力になる。

 南関もコマがそろった。郡司浩平を中心に、タイトルホルダーとなった北井佑季、賞金争い渦中の岩本俊介と深谷知広、さらに松井宏佑ら機動力型の充実度は近畿勢と互角。層の厚い南関勢の折り合いにも注目だ。

 関東は連覇を狙う真杉匠がリーダー格。タテに踏む脚力は近畿、南関のパワータイプにヒケをとらない。ダービーVで復権の平原康多が真杉を徹底援護だ。

 清水裕友は今年の全日本選抜→ウィナーズカップ→ダービーとビッグで3連続決勝進出と底力を発揮も、その後は失速。どこまで立て直しているか。松浦悠士は3月ウィナーズカップの落車が響きGⅠ戦線では苦戦続き。優勝あるのみの強い気持ちで臨む。

 中国コンビには太田海也の存在が頼もしい。昨年大会で決勝に進出するなど世界の脚を披露した。太田を先頭にまとまる中国ラインが完成すれば清水、松浦にも勝機が訪れる。

 北日本から新山響平が割って入る。直前の四日市GⅢで優勝して弾みを付けた。果敢に風を切る競走スタイルに陰りはない。タッグを組む佐藤慎太郎もチャンスだ。

 四国は犬伏湧也が名乗りを挙げる。10月京王閣でGⅢ3Vを飾り、直前の和歌山FⅠでも完全V。ライン的に劣勢でも熟練の小倉竜二、好調な松本貴治が犬伏を盛り立てる。

 タイトル奪還へ気合が入る九州勢は荒井崇博が健在をアピール。嘉永泰斗、伊藤颯馬、阿部将大ら機動力型の攻め方次第では上位に肉薄だ。

 中部はSS班の山口拳矢が一発をもくろむ。浅井康太との連係で見せ場を作るが、山口は安定感に欠けるだけに評価を下げざるを得ない。

【GPの行方】残るイスは実質3つ



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