防府競輪のモーニング7「日本トーター杯」が11日から3日間開催される。今回はA級3班の精鋭しのぎを削るチャレンジレース。毎度のことながら脚力で群を抜く125期の新人がV争いの中心となる。筆頭格に推すのは佐々木亮太(20=青森)だ。自慢のタテ脚で決勝常連のパワーヒッターが当地初参戦。中島淳(25=埼玉)、稲留敦貴(23=鹿児島)との新人対決を制す。
佐々木亮太 |
当地での期替わり初戦はA級3班が集まるチャレンジレース。級班の入れ替えがあり波乱ムードも漂うが、V争いの中心は125期の新人3選手だろう。中でも佐々木亮太が上げ潮だ。養成所ではわずか3勝にとどまり順位も62位と振るわなかったが、父・健司(76期)の指導のもと、着実にパワーアップしている。
本格デビュー2場所目の昨年7月の弥彦で初Vを3連勝で飾り、8月取手から直前の同じく取手まで12場所連続で決勝に進出しているのは力を付けた証しだ。同年12月の小倉で3度目の優勝を3連勝で手にしたのは記憶に新しい。身長1㍍71と大柄ではないが、野球で培った体力を生かし、ハイレベルな125期の技能試験を一発で合格するなど潜在能力は高い。防府バンクは初挑戦。自慢のダッシュ力で当地33バンクで果敢に風を切る。
中島淳 |
同期対決に燃える中島淳(25=埼玉)が逆転を狙う。今のところ、優勝は3連勝を飾った昨年10月の西武園のみだが、こちら中島も決勝常連。デビュー戦の同年5月の新人戦でいきなり準優勝し周囲を驚かせたものだ。高校時代(作新学院)では2度の甲子園出場。4番打者を任されるほどのスラッガーだった。佐々木と同じく自転車経験はなかったものの、高い運動能力を武器に急成長。佐々木との力勝負が見ものだ。
稲留敦貴 |
稲留敦貴(23=鹿児島)がV争いに割って入る。師匠は引退後にブルーベリー農家を営んでいる大久保聡(86期)。その稲留は高校時代から自転車競技を始め、個人追い抜きでインターハイなどの全国大会に出場した。優勝こそ1回だが、昨夏の佐世保の完全Vは今でも印象に残っている。むろん稲留もタテ脚で見せ場を作る。
ベテラン勢では今期無念の降版となった手島志誠(46=群馬)が侮れない。年齢とともに脚力は衰えているが、S級経験もありレースの流れを読み取る目は確か。中島との連係が可能だしチャンスはある。九州は荒木真慈(53)、廣田樹里(43)の熊本コンビが上位に肉薄。ともにA級ではV争いに加わった戦歴を持つ。稲留の気持ち次第では熊本コンビの両立もありえる。