熊本競輪のモーニング7「サテライト宇土8周年記念杯」が23日から3日間開催される。今回は1、2班の精鋭を迎えたA級戦。突出した選手は不在。それだけにVの行方は混とんとしているが、気合の乗りは地元の松岡孔明(42=熊本)が一番。S級から降格した昨年後期は4Vを手にするなど底力を見せつけた。堀川敬太郎(23=福岡)が本格化しつつあるのは確かなプラス材料だ。


〝地元は3割増し〟とよく言うが、今シリーズの主役を務めるのは松岡孔明(42=熊本)だろう。今年の仕事始めは年またぎの豊橋。決勝は捲った後輩の谷口力也(119期)を差し切り、幸先いいスタートを切った。前回の別府は❹③③と無念の優出もれとなりガックリ肩を落としたものだが、その準決は木村幸希(広島)が松下綾馬(岡山)の逃げに乗り番手捲り。パワー筆頭格だった立部楓真(佐賀)と共倒れに終わっているが、決して動きは悪くなかった。

 今回のパートナーは上昇一途の堀川敬太郎だ。昨年後期だけで6Vを飾るなどすぐにでもS級で通用する機動力を身につけた。堀川はいざとなればヨコもこなす器用な面を持ち合わせている。つまり後手には回らない。熊本の長い直線なら松岡の差しが届く。九州ワンツーに期待する。

 持ち点最上位の富武大(27=山口)が意地を見せる。昨年後期のS級では脚力不足を露呈する形になったが、A級戦となると話は別。今年一発目の当地で力強い行き脚を発揮することだろう。野崎将史(38)、高橋清太郎(39)の岡山コンビが富と連係。点数上位の野崎が番手回りとなるだろうが、富の仕掛ける位置次第では野崎の逆転もあり得る。

 伊藤勝太(36=愛知)の評価が微妙。昨年10月高松の初日特選で落車し6場所を欠場しているのは気がかり。復帰を目指し療養中だが、参戦する以上、Vの一角を担う実力者だ。ただし、中部に上位に通用する先行選手が見あたらない。捲り兼備の伊藤がどう立ち回るかが見もの。

 近畿は野口正則(34=奈良)が代表格。ムラだが、ツボにはまったときの捲りは強力。石口慶多(36=兵庫)が野口とタッグを組む。今のところどちらが、前回りするかは分からないが、この近畿コンビもV争いに割って入る。


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