別府競輪のモーニング7「競輪公式投票CTC杯」が15日から17日までの3日間開催される。今回はA級3班によるチャレンジレース。125期の新人が優勝争いをリードするが、中でも山崎歩夢(19=福島)の存在が際立つ。昨年5月のルーキーシリーズでデビュー初Vを飾り、その後も白星を量産。すでに7Vを手にするなど将来を嘱望される北日本のパワータイプだ。目下6連勝中。初登場の別府で特班を決める。


 今シリーズ最大の焦点は山崎歩夢が特班なるかどうか。師匠でもある父はGⅠ9勝など輪史に輝かしい戦歴を残した山崎芳仁(88期)。偉大な遺伝子が宿る山崎は類いまれな潜在能力をいかんなく発揮し、昨年5月のプロデビューからすでに7Vをマークしている。

 ダッシュ力、地脚はいかにも強力。おまけに最後まであきらめないしぶとさを合わせ持つ。その山崎が今年はスタートダッシュを決めた。仕事始めの奈良、直前の立川をともに完全V。125期12人目となる特別昇班に挑む。九州は初上陸。とかく冷え込むこの時期の当地は強風が機動力型を悩ませるものだが、ハイパワーの山崎の敵ではない。風を切り裂く力強いフットワークで山崎が3場所連続の完全Vを決める。

 山崎の特班阻止に森柾斗(24=徳島)が躍起になっている。こちら森はハイレベルな125期で11位の好成績を収めた。新人戦2場所のあと、16場所連続優出。うち4Vを飾っている逸材だ。山崎にライバル意識を燃やす森が真っ向から力勝負を挑む。

 阿部俊(24=静岡)と角宗哉(24=山口)も予選はコンスタントにまとめることだろう。ただしV争いとなると前述の山崎、森にははやり分が悪い。同じように入田龍馬(21=鹿児島)も劣勢の感は否めない。

 125期以外ではタテ攻撃を貫く佐藤啓斗(28=青森)がマーク策から山崎に迫る。森と連係可能な高田大輔(46=徳島)が番手を守れるかどうか。

 東のベテラン勢では渡辺恭典(51=栃木)、福森慎太郎(48=千葉)が熟練のハンドルワークを見せる。

 地元からはイケメン加藤大輔(45=大分)が見せ場を作りたい。ただし、3班降班後の今期3場所は決勝進出を果たせてない。3割増しの地元で加藤の奮起にも期待したい。


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