熊本競輪のモーニング7「チャリロト杯」が3月9日から11日までの3日間、開催される。今回は125期のルーキーが7人参戦し見応えある攻防を繰り広げる。
新人7人のうち、すでに8Vを飾っている船山真生(21=愛媛)が断トツの存在だ。目下、11場所で決勝戦に進出するなど安定感も際立つ。昨夏以来、2度目の熊本あっ旋で持ち前のパワーを存分に発揮してくれよう。
シリーズ展望
船山真生
昨年5月にデビューした125期生は17人が特班に成功。阿部英斗(福岡)、栗山和樹(岐阜)、森田一郎(埼玉)の3人は特昇でS級に昇格するなどハイレベル。今回参戦するルーキー7人のうち、抜群の戦歴を誇るのが船山だ。ルーキーシリーズ2場所目の小倉では大器・阿部英斗(福岡)を相手に捲りで完全Vを飾ったように将来を嘱望される四国の先行タイプだ。
1月久留米で8度目のVを早めの捲りで手にし存在をアピール。直近3場所こそ優勝を逃がしているものの、タテに踏む脚力はメンバー中ピカイチだ。熊本バンクは連勝で決勝に進出した昨年8月以来。最終日は台風接近にともない開催中止となってしまったが、スピード、脚力は何ら問題なし。熱い熊本ファンの前で一桁上のパワーを見せつける。
中西勇
船山を苦しめるのが中西勇(32=福岡)。兄・大(和歌山=107期)を追って輪界デビューして中西はケレン味のない先行勝負を貫き着実にパワーアップしている。その証拠に直前の岸和田は3日間、BSをひっかけ、2度目のVを3連勝でもぎとっている。白星量産中の中西が積極策で船山を苦しめる。
11場所連続優出中と力を付けている高野信元(25=愛知)もV争いに加わる。決勝で同期に力負けするシーンも多いが、1月名古屋では秋末蓮(兵庫)との同期対決を制し、本命人気に応え、2度目の優勝を飾った。こちら高野も中西に負けじと先行タイプ。ペース駆けに持ち込めるかどうかだが、スンナリ先制するパターンになると押し切りまであり得る。
角田光
直前の高松を先行で3連勝した角田光(25=福島)が侮れないし、捲りを武器に持つ阿部俊(24=静岡)ももつれる流れになると台頭を果たせる。
瀬戸栄作(109期)の指導のもと、松本昂大(20=長崎)も真剣に自転車と向き合う。12月熊本①⑥①のあと、練習中の落車で鎖骨骨折し戦列を離れたが、復帰戦の小松島を②②❻でまとめ状態の良さを誇示した。
藤原夏志(27=大阪)は劣勢の感が否めないが、ツボにはまれば一発浮上。
ベテラン勢ではS級経験のある佐藤和典(53=神奈川)、鰐渕正利(55=愛知)のハンドルさばきに注目したい。