酒井雄多
酒井雄多は直近のFⅠ3場所で決勝に進出。前々走4月伊東では予選、準決と逃げ切って連勝。決勝は別線2車ラインの二段駆けに屈したが3番手キープから懸命に踏み込んで2着。ラインの先頭で攻めの走りを見せた。函館出走は作年6月ナイターGⅢ以来。その時は勝ち星こそなかったが一予、二予、準決を2着で突破。北日本から6人が勝ち上がった決勝は4車と2車で2つに分かれ、酒井は2車ラインの先頭で自力勝負。3着で確定板に入った。今シリーズも力のある北日本の仲間が多数。基本は自力勝負だが、どう運ぶかは状況次第と言えそうだ。どうあれ、今年初Vゲットへ集中してレースに臨む。
阿部拓真 桜井祐太郎
宮城のV候補は2班の阿部拓真と桜井祐太郎の動ける2人。阿部は自在タイプで最近は追い込みが基本。桜井は先行勝負に徹して力をアピールしている。阿部は3月大垣記念で一予から準決まで1着、1着、2着で決勝へ。一予と準決は桜井と連係。逃げた桜井の番手回りから有利な展開を結果につなげた。桜井は3月別府FⅠでうれしいS級初V。前走川崎記念では二予6着で上位進出はならなかったが一予を含め逃げ切りで2勝。力強い走りが光った。両者とも持ち味を発揮してV争いへ。北日本のバンクで気持ちの入った走りを見せる。
桜井が優勝した別府のA級戦で連続3場所目の完全Vを決めS級に特進したのが中石湊。S級デビュー戦の前走静岡FⅠでは2勝を挙げたが準決3着で決勝には進めず。地元が舞台で、さらに気合が入る今シリーズ。まずは準決をクリアして決勝へ。世界で戦うハイパワーがさく裂すれば一気にVまである。菊地圭尚は酒井と同じく昨年6月当地ナイターGⅢで決勝へ。負傷欠場から昨年11月に復帰。まだ復調途上だが地元戦で意地を見せるか。昨年当地2戦目の8月FⅠでは決勝を外したが最終日に1着。存在感を示したい。
今節の得点最上位は近況安定している徳島の久米良。2月の京王閣FⅠで約2年ぶりのV。決勝は小川丈太、高原仁志と同県3車ラインで絆の連係。逃げた小川を番手で援護し、ゴール前で差し切っての勝利。2着小川、3着高原で上位独占が決まった。ここでも頼れる同県自力型の久田裕也が一緒。そろって勝ち上がり決勝でのタッグを実現させたい。復調気配の久田は4月武雄記念で準決に進み、前走福井FⅠでは予選、準決と1着で決勝へ。初登場の函館でも流れをつかめるか。先輩久米の前で積極果敢に仕掛ける。
関東は1班の木暮安由が主力だが3月に2度落車。ここが負傷欠場からの復帰戦。どこまで戻っているか状態面に不安が残る。自力型で注目は前走松阪FⅠで2勝を挙げた松崎広太。S級に上がって初の決勝進出なるか。壁となっている準決を突破することが当面の目標。先制して力を出し切る。
九州の1班は久島尚樹。追い込みが基本だが自在性があり目標不在なら動く組み立ても。うまく流れに乗りたい。
中部は2班だが坂口晃輔が得点上位。函館での思い出は17年4月のFⅠ。準決、決勝と当時まだ愛知登録だった深谷知広の番手を回ってワンツー。決勝は打鐘からカマして逃げた深谷を⅛輪捉えて優勝。位置次第と言えそうだが、いざとなれば自在戦も。好位から伸びればV争いに加わる。