今年3度の優勝を飾っている高津晃治がシリーズリーダー。3月宇都宮2日目に落車してその後3場所はVがないが、きっちりと決勝進出を果たしている。来期はS級復帰が決まっており、今期もS級点確保が濃厚。中四国地区に強力機動型が不在なのは懸念材料だが、いざとなれば自ら動ける選手だけに評価を大きく割り引く必要はないだろう。常に好枠から進められるのは有利に働く。

  層の厚さなら九州勢がリードする。出走予定だった立部楓真が9連勝の特別昇級で欠場になっても、西田将士、竹元健竜、樫山恭柄と実力者がそろった。西田は今年初戦の小倉で完全V。その後は優勝はないが、7場所走って決勝進出を逃したのは1度だけ。来期のS級復帰も決めており、鋭い差し脚で当地連続Vを狙う。1月の玉野でデビュー初優勝を飾った竹元も見逃せない。今年はすでに3度の落車を喫していてなかなか波に乗れないが、完全に争覇級に成長を遂げた。人の後ろを回るケースが増えてきたが、自ら戦う場合は前々に攻めるか、鋭い捲りで対応する。ホームバンクでの戦いを最高の形で迎えたのが樫山だ。前回の青森は地元の佐々木亮太マークから、23年3月高松以来、約2年ぶりのV。7月からは21年以来のS級復帰も決まって流れも良好。2月の当地ナイターは2着2本で勝ち上がって決勝5着だった。今度は約4年5ケ月ぶりの地元戦Vにチャレンジする。

  点数を下げている石川航大(25=宮崎)は潜在能力高く軽視は禁物。追加参戦の中山遼太郎(22=熊本)は4場所前の西武園で決勝進出。中2日でも侮れない。

 近畿勢は高田修汰(25=福井)が今年2度目、佐野梅一(49=京都)が3度目のVを狙って参戦。来期はS級に復帰する高田は当地2連続決勝進出中。ややムラなところはあるが、俊敏な自力戦は今開催でも屈指のもの。90点を超える生粋の自力選手が他にいないだけに、大暴れの予感も漂う。先月に49歳となった佐野だが差し脚が衰えることはまったくない。S級点確保へもうひと踏ん張りだ。

  中部勢は来期S級の伊藤稔真(28=三重)に上位進出の期待が懸かる。点数以上のパワーを秘める石田拓真(23=愛知)や、前回の大垣で決勝進出した福田真平(37=愛知)、鳥越靖弘(50=愛知)と三浦稔希(49=愛知)のしぶとい走りにも注目したい。

 高津浩治が引っ張る中四国勢は富武大(28=山口)や松本卓也(34=徳島)、板崎佑矢(37=愛媛)らがどこまで奮闘できるか。新鋭の中原航大(25=岡山)は前回の防府最終日に落車しており、状態が注目される。穴党は3月の当地ミッドナイトを連勝で決勝進出した黒田大介(51=愛媛)に要注意だろう。


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