防府競輪のモーニングレース「せいらちゃんずカップ」が4日から3日間開催される。今回はA級1、2班戦とガールズケイリンの2本立て。

 A級は得点最上位の佐々木翔一(38=佐賀)を中心視する。上げ潮の竹元健竜(27=福岡)や格付け2班ながら成長著しい佐藤壮志(21=熊本)と連係できる佐々木のVチャンス。

 ガールズケイリンは山原さくら(32=山口)VS那須萌美(34=宮崎)だ。

A級1・2班戦

 中近、中四国、九州の3地区からA級上位の精鋭が集まり見応えある優勝争いが演じられる。シリーズの中心点に推すのは佐々木翔一だ。優勝を飾った昨年12月の取手以来、決勝で辛酸をなめるもどかしさも同居するが、その取手から直前の熊本まで実に12場所連続で決勝に進出する安定感が際立つ。12場所中、準優勝3回、決勝3着が4回と佐々木の歯ぎしりが聞こえてきそうだが、来期はS級に復帰する実力者だけに順当に決勝までコマを進めるはずだ。

 何しろ九州のコマがそろった。一人は竹元健竜(27=福岡)。今年1月の玉野でA級初を飾ると5月の小倉で2度目の美酒を味わうなど、好リズムだ。もう一人は格付け2班ながら来期は初のS級昇格を決めている佐藤壮志。昨年6月のチャンレンジファイナルを制し、特班を決めた佐藤はその後もたぐいまれなダッシュ力を武器にコンスタントに決勝進出。4月高松では3連勝でA級初をもぎとった。5月別府準決の落車は気がかりだが、調整にぬかりはない。

 現時点で九州勢がどう折り合うかは微妙ながら、先頭はおそらく若い佐藤が務める。勢いから竹元が番手回り。佐々木がラインを固めるパターンとなりそうだが、佐藤の発進を想定すれば短走路でも佐々木のV圏内だろう。

 中近勢は山本巨樹(34=大阪)が代表格。ムラだが、時折放つ捲りは威力がある。果敢な中井勇介(43=大阪)が男気を出して駆けるケースを考えると山本に勝機が訪れる。

 中四国は地元の富武大(28=山口)が見せ場を作る。S級から降格した今期は苦戦続きだが、地元戦となると話は別。ファンの声援を味方に3割増しのパワー戦を披露する。その富と連係できる木村幸希(33=広島)にもチャンスは十分にありそうだ。

ガールズケイリン

 ガールズケイリンの主役は地元の山原さくらが務める。GⅠをはじめ大舞台では劣勢だが、一般戦となると力の差を見せつけている。未勝利に終わった4月オールガールズクラシック(岐阜)のあと小倉→高松を完全Vで連覇するなど底力はピカイチだ。仕掛けのタイミングは逃がさない。今年6回目の優勝が有力だ。

 対抗格は那須萌美だ。こちら那須も一般戦では決勝常連。3月大宮では今年3回目の優勝を手にするなど安定した取口が印象的。位置取り柔軟に先捲りを放ち、山原を合わせきるようだと那須の逆転がある。飯田風音(23=埼玉)が侮れない。3月京王閣で今年3Vを飾っているように決め脚は鋭い。ただし後方になると厳しい。前々のポジションを確保できるかがカギになる。ベテラン中村由香里(44=東京)、好調誇る西脇美唯奈(23=愛知)が波乱を演出する。

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