熊本競輪のモーンニングレース「競輪公式投票CTC杯」が12日から3日間開催される。
今回はA級1、2班戦。波乱含みのシリーズとなるが、V争いの中心に推すのは米嶋恵介(33=岡山)だ。S級から降格後の今期は2Vをマーク。
A級では格上のタテ脚を見せつけている。メンバー次第では追い込みもこなせる器用なタイプが直線の長い熊本バンクで力強く躍動する。
米嶋恵介
東西の精鋭が集まる1、2班戦。各地区に実力者、個性派が顔を並べVの行方は混とん。そんな中、ピックアップするのは米嶋恵介だ。昨年1年間はS級に在籍。S級では洗礼を浴び続けたが、A級戦となると話は別。今期は11場所を消化し、9優出、うち3月高知と4月高松を制している。スピードタイプの米嶋だが、年齢とともにマークする回数も増えてきた。
実際、優勝を飾った高知は保田浩輔(123期)、高松は龍野琳太郎(123期)と同県の後輩の番手回りから差し切っている。ただし今回は中国地区に上位に通用する先行タイプは不在。自ら組み立てることになりそうだ。5月岸和田、熊本、そして直前の前橋で決勝進出を逃がしているのは気がかりだが、修正能力の高い米嶋なら大丈夫だろう。
高津晃治
その米嶋とセット配分の高津晃治(45=岡山)がやる気倍増。S級経験豊富な高津もすでに45歳。それでいてS級から降格した今期は米嶋を上回る5Vを手しているのは立派の一語に尽きる。むろん米嶋の攻め方がカギになるが、熊本の長走路なら高津がズッポリ差し切るパターンも十分あり得る。
薦田将伍
四国は薦田将伍(27=愛媛)が代表格だ。21年1月にS級昇格。4年間、S級のレーサーパンツをはいて頑張ってきたが、今期降格。優勝こそ降格初戦の平塚のみだが、決勝常連の実力者だけに得意の捲りで戦線を切り開いてくることだろう。薦田と連係可能な横内裕人(33=愛媛)に差し場はある。
松尾勇吾
気合の乗りは松尾勇吾(26=熊本)が一番。譲れないホームバンクで連日、強気の番手戦が予想される。23年から2年間在籍したS級から今期降格しているが、差し脚のキレは他地区のマーカーにもヒケを取らない。体調不良で5月高知から3場所欠場しているのは不安材料だが、調整には余念がない。
高橋優斗 桜木雄太
高橋優斗(28=大分)や格付け2班ながらV候補にも挙げられる桜木雄太(24=福岡)を目標に見せ場を作るはずだ。
北日本、関東、南関地区は上位に通用する機動力タイプが見当たらず苦戦は免れない。