青森競輪ナイターFⅠの「スポーツニッポン杯」は、6月23日から25日まで3日間にわたって開催される。メインとなるS級戦とA級1、2班戦で1日12レース。

 S級は北日本勢が自力型、追い込み型ともに数がそろって戦力充実。その中で軸となるのは富山GⅢから連続Vを狙う飯野祐太。組み立ては状況次第だが動ける強みも生かしながら有利に運んでチャンスをものにするか。

 A級は四国のヤング先行・小川三士郎の力が断然で決勝まで人気を集めそうだ。(電投番号「12#」)

S級見どころ

 飯野祐太は前走富山で2年半ぶりとなるGⅢ制覇。1月川崎FⅠ以来、今年2回目のV。その勢いを今シリーズにつなげる。富山の決勝では4人が勝ち上がって結束した北日本ラインの3番手を回り、番手捲りの同県後輩・佐藤一伸をゴール前で捉えての勝利。今シリーズも主力に北日本の仲間がそろっており有利にレースを運べそう。地元ではなくても得点上位で動ける立場なら、状況がどうあれ軸となる可能性が高い。北で結束か2つに分かれる形になるか、いずれにしてもVチャンスは十分とみていい。好位回りから抜け出しへ。自力で戦うことになっても信頼度は変わらない。

 北日本の自力型の中で近況充実しているのは桜井祐太郎。2班だが果敢な走りに徹して上昇気配。3月別府FⅠでS級初V、前走富山GⅢでは一予で8着も、その後は3連勝。ここも積極策で好走へ。ラインの先頭で迷わずに仕掛けて出る。地元勢はナショナル組でスピードある小原佑太と、追い込みが基本の五日市誠、佐藤和也。いずれも気合の走りでV争いへ。そのほか差し脚に切れのある大森慶一も主力の一角として北日本の層を厚くする。

 関東は東京の朝倉佳弘、大矢崇弘の2人が高い点数を持つ。いずれも追い込みが基本。地区の自力型が手薄な中で、どう戦うか。厳しい状況を打開できるかが鍵だ。

 2班だけの西日本勢で得点トップは四国の自力型で調子を上げている上野雅彦。S級での優勝はまだないが、4場所前の玉野FⅠで決勝2着。4人が落車しての結果だが強力な同型をホームで叩いて連対。軽快さが光った。数がそろいそうな北日本を相手に劣勢は否めないが、スタイルを崩さずに強い気持ちで立ち向かう。底力ある追い込み型の堤洋や高原仁志が一緒。四国での連係を決勝で実現させたい。

 九州で気になるのは121期の自力型で同学年の坂田康季と甲斐俊祐。坂田は前走松戸FⅠで初のS級決勝進出。甲斐は別府記念で準決に進んだ。ここでも力をアピールできるか。攻めの走りに注目だ。

 A級見どころ

 中心はハイパワーの小川三士郎だ。2月にA級2班に特昇し、5月以降の直近4場所で完全V3回。2場所前の防府では惜しくも決勝で2着となってS級特進を逃したが、前走取手から再び連勝街道に。北日本初登場となる今節も決勝まで積極策で他を圧倒しそう。蓮井祐輝が食らい付いて小川と四国でのワンツーが決まるか。

 土屋壮登は埼京ラインの永井哉多の仕掛けに乗って鋭さを発揮。落合達彦も機動力ある高本和也や梅田加津也と南関での連係から伸びると連争いへ。得点上位で今年5Vの稲吉悠大は好位を確保して踏み込むと突き抜けも。

スポニチロゴ