弥彦競輪開設75周年記念GⅢ「ふるさとカップ」は、10日から13日まで4日間にわたって開催される。
S級S班から脇本雄太、新山響平、松浦悠士の3人のほか好メンバーが出場。
主役は6月岸和田高松宮記念杯で通算10回目のGⅠ制覇を完全で決めた脇本。勢いに乗ってここでも活躍へ。桁違いのスピードで圧倒するか。
先行パワーでは新山。松浦は中四国連係から切れ味を発揮する。当地GⅠと記念でV歴のある浅井康太は脇本と中近での連係へ。気合で勝るのは佐々木悠葵、末木浩二の上甲勢か。豪華な顔ぶれにより熱戦が繰り広げられる。(電投番号「21#」)
脇本雄太
前人未到、GⅠ全6冠とグランプリを制した脇本雄太は前走6月岸和田高松宮記念杯で22年8月西武園オールスター以来4回目となるGⅠ完全優勝。初戦の西予選1から西準決まで4走は自力で1着。決勝は頼れる同県後輩の寺崎浩平と一緒になり前を任せての勝負。後ろを古性優作が固める近畿最強スリータッグで臨み、寺崎が打鐘から一気にカマして先制。番手で有利に運ぶと最終バックから前に踏み込んでVゴール。続いた古性に抜かせずワンツーで栄冠を手にした。
弥彦を走るのは昨年10月寛仁親王牌以来になるが、その時も決勝は寺崎、古性との3車連係。だが、すんなり番手を回れる流れにはならず7着。後ろの古性がVゲットも悔しさが残る一戦となった。初めて走るGⅢの弥彦記念では、しっかり実力を発揮。自力で持ち味を生かして高松宮記念杯に続き好結果を。届くタイミングで強烈に踏み込んで別線を力でねじ伏せる。
浅井康太
初日特選から脇本と中近で力を合わせることになりそうなのは浅井康太。脇本との直近連係は5月青森全プロ記念。初日優秀戦は番手を回って捲り1着の脇本とワンツー。翌日のSPR賞では脇本のほか寺崎、古性と3人が勝ち上がった近畿勢の後ろでラインの4番手を固めた。組み合わせにもよるが、一緒になれば基本は決勝まで脇本との連係。しっかり続いて直線勝負。ゴール前での逆転に懸ける。
新山響平
ハイパワーで北日本を引っ張るのは新山響平。脇本と同じく昨年の弥彦寛仁親王牌で決勝へ。結果は突っ張った寺崎を叩けず外に浮き8着。ここで先手は譲れない。桜井祐太郎、高橋晋也と北の後輩で前を任せられる自力型がいて、一緒になれば番手を回るケースも。どちらにしても、しっかり先制。昨年11月四日市記念以来のVへ強気に攻める。渡部幸訓は昨年の弥彦寛仁親王牌決勝で新山と連係。ここでも勝ち上がりを決めるか。新山の番手を回って流れが向くとチャンス。ゴール前で切れ味を発揮すると怖い。
松浦悠士
中四国の軸は追加を受けての出場となる松浦悠士。平原康多氏の引退で今期7月からS班に繰り上がり、ここが2場所目。初戦の小松島記念では準決で7着も2日目、最終日と2勝。ここではしっかり決勝へ。勢いのある自力型の取鳥雄吾や石原颯との連係から鋭さを見せる。
佐々木悠葵 末木浩二
関東勢で特に気になるのは上甲の2人。スピードを生かして出るのは群馬の佐々木悠葵。昨年の寛仁親王牌決勝で4着。勢い良く捲って前に迫ったが3コーナーから2センターでけん制を受けて失速。ここで悔しさを晴らせるか。地元同然の当地記念に燃えるのは高松宮記念杯でインパクトを残した山梨の末木浩二。初戦で落車(再乗5着)も、気持ちを切らすことなく立て直して決勝に進出。ここでも攻めの走り。コンディションが整えば決勝で頭争いへ。そのほか関東は追い込み型で得点上位の武藤龍生、動ける坂井洋、長島大介、雨谷一樹と役者がそろう。いずれもV候補として目が離せない。