熊本競輪のモーニングレース「夏だ!まつりだ!アドルーム杯」が30日から8月1日までの3日間開催される。

 今シリーズはA級1、2班戦。上位の脚力、実力が接近する混戦相場となるが、気合の乗りは東矢昇太(39=熊本)が一番。譲れないホームバンクで同じS落ちの中川聖大(26=福岡)と息の合った連係を披露。昨年9月以来の地元でしっかり結果を残すつもりだ。

 中近、中四国、九州から実力者、個性派が集まる1、2班戦。脚力接近、実力拮抗する混戦シリーズとなりそうだが、喉から手が出るほど優勝が欲しいのが東矢昇太だ。今期、無念のS級降格。前期のS級ではさすがに苦戦したが、時折放つ一発捲りは東矢の真骨頂でもある。弟の圭吾(121期)は堂々のS1。7月小松島FⅠでは4度目のS級優勝を飾るなど飛ぶ鳥を落とす勢いだ。

 弟の活躍に刺激され練習にも熱が入る。S級から降格初戦の玉野はこそV取りを逃がしたものの、❷①で順当に決勝進出。その決勝ではBSを引っかける積極性を見せた。昨年9月以来の地元戦に懸ける思いは強い。

 タテ脚兼備の東矢だが、今回は同じS級降格組の中川聖大(26=福岡)とセット配分なのはプラス材料でもある。その中川は降格2戦目の前回奈良を❷①❶とピシャリまとめ存在をアピールした。

 吉岡稔真氏が主宰する不動会のメンバーで兄弟子の園田匠(87期)、小川勇介(90期)らと汗を流すパワータイプだ。別線勢の反撃を中川が許さない。中川―東矢の並びを想定すれば勝手知ったる地元バンクで東矢が急浮上を果たすはずだ。

 中川とは同じ北九州の飯田裕次(39=福岡)が勝ち上がるとその折り合いが微妙になるが、いずれもしても決め脚上位の東矢に分がある。

 近畿勢が九州攻略に挑む。末広快理(27=兵庫)と肥後尚己(48=大阪)は前期S級を戦った。ともにS級では目立たなかったが、A級となると話は別。末廣は降格一発目の奈良初日に痛恨の失格を喫しているだけに軌道修正したい。持ち味のタテ脚を駆使し、中川を擁する九州ラインに猛然と襲いかかる。

 番手身上の肥後が番手を援護。さらにA級で安定した成績を収める佐山寛明(38=奈良)がラインを固める。まして吉堂将規(31=奈良)が加わる近畿勢は脅威の的だ。

 中四国は劣勢ながら捲り脚を武器に持つ滝本泰行(29=岡山)と昨年一年間S級に在籍した片山智晴(41=岡山)が連係し波乱を演出する。

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