防府競輪のモーニングレース「ジェラテリア・クラキチ杯」が8月7日から3日間開催される。

 今回はA 級戦。1、2班の精鋭が集まり見どころの多いシリーズとなるが、V争いを引っ張るのは機動力上位の笠松将太(33=埼玉)だ。今期は無念のA級降格となったが、S級でもツボにはまったときの自力攻勢は上位に通用する破壊力があった。別線勢を自慢のパワーでねじ伏せるつもりだ。


A級1、2班展望

 東西の精鋭が顔を並べ、波乱含みのシリーズとなるが、機動力の比較となると笠松将太が頭ひとつリードする。昨年後期から1年在籍したS級では安定した成績こそ収められなかったが、そのタテ攻撃は魅力十分だった。当地は昨年11月のGⅢ(⑥③⑨②)以来の参戦となるが、その最終日は果敢に逃げ神山雄一郎氏(栃木=引退)の勝利に貢献した。自らも2着に踏ん張り、笠松にとってはあの神山氏とのワンツーは思い出になったに違いない。

 S級降格後の今期は3場所を消化。直前の小松島では❷③①とまとめた。初日特選で2着入線。準決3着ながら初日特選で快勝した清水剛志(福井)が準決3着のため笠松が決勝からもれる皮肉な結果となった。A級3場所こそ優勝にありついてないが、それも時間の問題。格上パワーで降格後初Vをもぎとるつもりだ。

 北野良栄(41=茨城)、渡辺航平(47=東京)のベテラン勢が笠松をもり立てる。

 関東優勢の絵柄だが、そうはさせじと富武大(28=山口)が抵抗。昨年後期にS級を体験。洗礼を浴び続け、降格後も苦戦を強いられているが、むろん目指す先はS級復帰。地元バンクで存在をアピールする。その富と連係できる前反祐一郎(51=広島)にもチャンス。年齢とともに脚力の衰えは隠せないでいるが、S級経験豊富ではハンドルワークは確か。富―前反による中国ワンツーも期待できる。

 近畿は伊原克彦(43=福井)と白上翔(36=滋賀)のタッグに注目。ともにS落ちで実力はある。機動力兼備の伊原がレースを作る。差し脚スムーズな白上が健脚を発揮するケースもあり得る。北日本は三浦雄大(38=宮城)が代表格だが、ライン的には劣勢。それでも積極的な竹山慶太(32=宮城)が上位進出すると出番はある。

 南関から藤田大輔(40=千葉)が上位に割って入る。こちらタテ脚好調な菊池竣太朗(28=静岡)と連係できる強みもある。

 九州勢は高木竜司(49=熊本)が92.27の得点を持つが、上位に通用する先行型が不在なのはマイナス材料だ。

 それより直前の別府で力強さを発揮し、決勝にコマを進めた森本桂太郎(26=愛媛)が侮れない。


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