佐世保競輪のミッドナイト「TIPSTARリニューアル杯」が12日から3日間開催される。今回はA級1、2班戦、チャレンジ戦の2本立て。
A級はハンドルワーク確かな内山貴裕(37=京都)を中心視する。S級降格2戦目の今回で結果を残すつもりだ。
チャレンジは127期のルーキー3人に注目。中でも本格デビュー2戦目の地元別府で完全Vを飾った吉田航(26=大分)が一歩リードする。
A級1・2班戦
内山貴裕
A級は脚力接近、実力拮抗する激戦区。Vの行方はまさしく混とん。そんな中、V争いの中心に推すのは内山貴裕だ。今期S級から降格。初戦の岸和田こそ体調不良で欠場したが、直前の宇都宮を❸③❹と手堅くまとめた。23年1月から2年半以上在籍したS級ではさすがに苦戦を強いられたが、ハンドルワークは確かで差し脚もスムーズ。
藤岡徹也
その内山はかまし、捲りが得意な藤岡徹也(37=兵庫)と息の合った近畿連係。内山が浮上を果たすとみた。
合志正臣
九州勢はタイトルホルダーでもあるベテラン合志正臣(48=熊本)が存在を誇示する。前2場所、決勝進出を逃がしているが、狭いコースも恐れず突っ込む合志らしさは健在。
鶴良生
こちら合志は7月いわき平、別府を連覇するなど復調ムードの鶴良生(30=福岡)と連係できる強みがある。さらに同県の後輩・田川翔琉(27=熊本)がひと肌脱ぐケースもあり得る。九州勢にもチャンスだ。
中四国は蓮井祐輝(42=香川)が代表格となる。コンスタントに決勝にコマを進め、持ち点も91.92としS級復帰も狙える位置にいる。パンチ力ある日野博幸(41=愛媛)や高井流星(30=岡山)の仕掛け次第では蓮井に勝機が訪れる。
南儀拓海
中部はケレン味のない南儀拓海(26=富山)が上位の機動力型に挑戦状を叩きつける。その南儀と連係できる宝満大作(45=岐阜)がニヤリ。近況ひと息ながら6月岸和田で久しぶりの美酒を味わった宝満が南儀マークから好配を呼び込む。
チャレンジ戦
伊藤涼介
チャレンジは127期の新人がV線線を引っ張る。今回は花田雄飛(24=愛知)、伊藤涼介(24=広島)、吉田航の3人が参戦。まだまだ線の細い花田は劣勢の印象だが、伊藤、吉田はともに本格デビュー後は連続で決勝進出を果たしている。
特に吉田は7月の別府で3連勝を飾り地元ファンの声援に応えて見せた。野球で培った高い運動能力が自慢の将来を嘱望される九州期待の機動力型でもある。直前の小倉も①①❸とパワーを見せつけた吉田が2度目のVへ、力を出し切る。
九州のマーカーでは高橋紀史(38=佐賀)が代表格。吉田マークを食い下がり直線勝負に持ち込む。
伊藤が好勝負だ。本格デビューの豊橋を②①❷、2戦目の小倉も①①❷とまとめ初Vは時間の問題だ。その伊藤と連係可能な原田峻治(31=山口)、高田大輔(35=岡山)にもチャンスはある。
中部は新人花田の奮起にかかっている。加藤正法(36=愛知)、北村篤(38=岐阜)が花田の攻めを足場に逆転を狙う。
近畿は77.76の得点を持つ山崎光展(38=京都)がV圏内。動ける山崎だが、新人相手にその機動力がどこまで通用するか。山崎の位置取りがカギになる。