青森競輪FⅠナイター「Jomon GP・スポーツニッポン杯」は、9月1日から3日まで3日間にわたって開催される。
主力選手の力量に大きな差はなく激戦ムードが漂うが、本命期待は前走GⅢの松戸記念で決勝に進むなど安定した走りを見せる神山拓弥。茨栃ラインで先行パワーある吉田有希と一緒なら展開の面も断然有利。番手で好ガードから差し切りへ。3月久留米FⅠ以来、今年2回目のVゲットを目指す。(電投番号「12#」)
S級見どころ
神山拓弥
茨栃で連係実績豊富な吉田有希という絶好の目標を得た神山拓弥。吉田とは前々走のGⅠ函館オールスターで2回同乗し、ラインの3番手で連係。6月のGⅠ岸和田高松宮記念杯と5月地元GⅢの宇都宮記念でも2回ずつ一緒のレースでラインを組み、宇都宮では一予、準決といずれも勝利。一予は逃げた吉田をゴール前で捉えてワンツー、準決では真杉匠の後ろでラインの3番手を固め、番手回りから1位入線の真杉が失格となったため2着から繰り上がり1着で決勝に進んだ。今節、関東の1班は吉田と2人。迷わず果敢に攻める吉田を援護し、差し切ってのワンツーへ。好展開からしっかりとチャンスをものにする。
吉田はラインでの決着へ積極策に徹する。青森はS級デビューの地。A級3場所連続完全Vで特進後、21年10月FⅠが最初。予選を2着で突破し、準決では当時、GⅡを制した2場所後だった山口拳矢を相手に逃げ切り1着。初戦で強さを見せて決勝へ。22年4月の4日制GⅢ施設整備等協賛競輪では一予から準決まで無傷でファイナルに進んだ。直近出走は昨年9月1日が最終日のFⅠで、その時は準決で7着も初日、最終日と2勝を挙げた。思い出に残る地で力を発揮。ペースを握って押し切りなるか。23年11月別府FⅠ以来、約2年ぶりとなるVへ期待がかかる。
和田圭
北日本の軸は今節最上位の競走得点113・84を持っている追い込み型の和田圭。7月GⅡ玉野サマーナイトFで決勝に進むなどビッグレースでも上位で活躍。初日特選は自力型の目標が不在となりそうだが、底力ある高橋晋也が予選から勝ち上がれば準決以降で連係が可能に。地元の佐藤和也や宮城の竹内智彦も地区での連係から上位争いへ。
小川真太郎
小川真太郎は23年9月共同通信社杯以来、3回目の当地参加でFⅠは今回が初。主力に中四国の自力型は不在で、どう運ぶかは状況次第。目標がなければ動く組み立てに。流れに乗って踏み込むと怖い。
吉本卓仁
九州の吉本卓仁も小川と同様、当地出走は2年前の共同通信社杯以来だがFⅠで2度のV歴。バンクの印象は悪くないか。自力も考えつつ組み合わせに応じた走り。好位を確保して踏み込むと浮上する。
A級見どころ
今期S級からA級に下がって3Vの阿部大樹が軸。組み立ては状況次第。関東の若手で積極的な藤田祐大と連係できれば追い込み勝負。目標不在なら自在性を生かして活路を開く。いずれにしても実力を発揮して今期4回目のVへ。自力型の得点最上位は前々走松阪でVの佐山寛明。基本は捲り勝負。別線の動きを見つつ好機に仕掛ける。北日本を引っ張るのは角田光。7月に2班に上がり予選、準決と連勝が2回。ここで1、2班戦初Vなるか。8月前橋でも角田と連係した高木翔が食らい付く。多田晃紀―児玉慎一郎の中四国勢も力量は劣らず流れに乗って出ると浮上する。