久留米最終日5R


❼黒木が再び超万車券の使者に

 2日目2Rで単騎の黒木誠一(57=兵庫)が魅せた。先行した北日本2車の後ろ3番手にうまくハマると、最後の直線で外から追い込んだ深井高志(57=東京)をけん制しつつ突き抜けて1着。3連単19万9950円という超高配当の使者となった。「余裕に見えていると思うけど、脚は全然あかん。恵まれたのもある」と謙遜したが「30万ぐらいついてくれんと」と〝想定以上〟の人気だったことには少々不満の様子。初日も6着ではあったが脚自体はずっと悪くない。「レースはよく見えている」と再びビッグ配当を呼び込む。

 最終日は中近ラインの3番手とコメント。実質的に2日目と同じ位置から攻められるなら、再度の一撃も十分だ。年齢の近い同県の柳沢達也(53)が2年ぶりの決勝進出。後輩に負けじと大ベテランも奮闘する。❼=❶❷❺❻―❶❷❺❻。


久留米最終日6R


大崩れしない❻志村正を2、3着付けで狙う

 2日目3Rで志村正洋(50=神奈川)が5車ラインの5番手から、最終2センターで空いた内を突き3着。初日も4着とまずまずの結果を収めており、選抜戦への切符を手にした。上りも断トツで最速の11秒5。「脚を溜めて、溜めてというのが自分のスタイルですから」と涼しい顔で振り返った。「連日、紙一重ですけど、明日も頑張りたい。点数をもっと上げていかないと」と意気込む。

 ❷桜井雄太(33=愛知)がけん引する本線の4車ラインの4番手から。「昨日より今日の方が断然乗れていた」なら、最終日にはさらに乗れていることに期待したい。ライン5番手から3番手に来られる脚があれば、4番手からなら連対まで。❷❺―❻=❷❺❹❶❸。


久留米最終日7R


師匠の❺柳沢とワンツーを達成した❸西森の初Vに期待

 2日目6R準決勝で127期ルーキーの西森一稀(20=兵庫)が初の準決勝1着。師匠の柳沢達也(53=兵庫)とデビュー戦以来2度目の師弟連係で見事にワンツーを達成し、そろって決勝に進んだ。7月の川崎でのデビュー戦ではうまく連係できず、自身は勝利したが師匠は7着。心残りがあり「もうチャンスはないのかなと思っていたけど、師匠が現役の間にワンツーは決めたかった。めちゃくちゃうれしいです」と相好を崩した。「師匠が後ろに付いてくれていると気持ち的にも全然違う。練習でやってきた通りに力が出せた」と、やはりその存在は心強いようだ。

 決勝でももちろん、再度師弟連係。大本命の同期❶鶴淳志(25=福岡)がけん引する九州4車ラインはかなり強固だが、準決勝のようにプラスアルファを発揮できる西森の心意気に期待したい。決勝でも師弟でワンツーなら、これほど素敵なストーリーはない。自身初Vは一生、忘れられない師弟連係で決める。❸―❺―全。(北野 将市)