別府競輪のモーニングレース「第25回トータリゼータ別府杯」が9月9日から3日間開催される。今回はA級3班によるチャレンジレース。

 V筆頭格に推すのは地元の吉田航(26=大分)だ。3連勝で初優勝を飾った7月の地元戦以来の地元連覇に燃える。同期対決に燃える辻田祥大(22=三重)や前期A級で奮起した中岡海(23=愛媛)、板橋慎治(44=岐阜)らで熱戦が展開される。


シリーズ展望

 今回のチャレンジにルーキー2人が参戦。一人は辻田祥大でもう一人は地元期待の吉田航だ。ともに本格デビュー後は1回の優勝を手にしているが、譲れない地元で吉田がV戦線を力強く引っ張るはずだ。高校時代(柳ヶ浦)は野球で汗を流した。高い運動能力を発揮し着実にパワーアップ。新人戦こそ苦戦を知られたが、本格デビュー2戦目の地元では堂々と3連勝で初Vをもぎとって見せた。

 自慢のタテ攻撃で4場所連続で決勝にコマを進めている吉田が狙うのは地元連覇となる。


 そうはさせじと辻田が激しく抵抗する。師匠は柴崎俊光(91期)。北勢グループでもまれ、こちら辻田もチャレンジでは先行力V争いに加わる先行力を身につけた。その証拠に本格デビュー初戦の取手を3日間バックを引っかけ①②❶で初優勝を飾っている。吉田、辻田による力勝負が最大の焦点となる。

 前期A級を戦った面々も虎視眈々(こしたんたん)と勝機をうかがう。中でも中岡海(23=愛媛)が好勝負を演じる。前々回の宇都宮決勝では新人の池田充槻(秋田)を早めのスパートから攻略。逆襲する池田を退け、堂々の逃げ切りで降格後初Vを3連勝で手にした。ツボにはまったときの破壊力は前述2者にもヒケを取らない。自分のタイミングで仕掛けることができれば中岡の逆転がある。

 辻田と連係可能な板橋慎治が侮れない。前期のA級では厳しい戦いを強いられたが、番手戦となると話は別。辻田のペース次第にはなるが、スンナリ番手回りなら板橋もV圏内と言える。

 同じように吉田とタッグを組める神開将暢(52=福岡)が恵まれるケースがある。離れることなく吉田を追走できれば神開が好配を呼び込む。

 総合力で見劣る北日本、関東の東勢は苦戦を避けられそうにない。


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