防府競輪のモーニングレース「スピードチャンネル・スカパー杯」が9月21日から3日間開催される。今回は1、2班の精鋭を迎えたA級戦。

 脚力接近、実力拮抗する波乱含みのシリーズと言えようが、V戦線をリードするのは5場所連続優出、うち2回の優勝を飾っている小川将二郎(23=徳島)だ。6月開催以来の防府33バンクで自慢のスピードを見せつけるはずだ。


A級1、2班展望

 着実にパワーアップしている小川将二郎が今年4度目のVに照準を絞る。父で師匠の小川圭二(68期)、兄に小川丈太(111期)、小川三士郎(125期)を持つ競輪一家で練習環境は抜群。父、二人の兄と切磋琢磨(せっさたくま)し、直近4ヶ月は95.18の高得点を叩きだしている。

 7月京王閣から直前の高知まで5場所連続で決勝に進出。8月熊本、9月西武園では連覇を飾るなど安定感も際立つ。当地は6月に参戦し❷①❷。決勝では古賀勝大(和歌山)に強襲され悔しい思いをしたが、かまし、捲りのスピードはメンバー中随一。勝負どころは逃がさない。小川が無類のダッシュ力を見せつける。

 格付け2班ながら野村典嗣(35=愛媛)が小川マークから逆転を狙う。こちら野村も4場所連続優出中と元気。小川のスパートする位置次第では野村が差し切れる。宗崎世連(34=高知)、宇根秀俊(48=愛媛)ら四国の援軍が顔を並べる。いずれにしても小川を擁する四国勢が優位に立つことだろう。


 中近勢では前期S級の谷口明正(41=三重)と前々期にS級に在籍した小谷実(38=京都)が代表格。谷口は7月岸和田の準決で落車。3場所続けて欠場しているだけに体調面が懸念される。

 対照的に小谷は今年5Vを獲得。8月岐阜、9月奈良を連覇中と絶好調を印象づける。ただし、中近地区に上位に通用する先行型が手薄なのはマイナス材料。谷口、小谷ともに動ける脚質を持つ。その動向が見逃せない。

 地元から谷元奎心(24=山口)が名乗りを挙げる。直前の宇都宮は無念の途中欠場となっているが、3割増しの地元バンクで一発を見舞う。

 その谷元と連係できる山崎泰己(36=岡山)が侮れない。前期はS級を体験。近況も苦戦続きだが、差し脚は上位にヒケを取らない。展開に左右されるマーカーだが、谷元の奮起次第では好配を演出できる。


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