別府競輪のミッドナイト「ウィンチケットMN競輪」が30日から10月2日までの3日間開催される。

 今シリーズは127期の新人がV争いをリードするチャレンジレース。3人が参戦するルーキーのうち、中心視するのは野中龍之介(23=神奈川)だ。直前の立川決勝でA級特班に失敗しているが、タテに踏む脚力はメンバー中ピカイチ。野中が自慢のタテ攻撃で3度目のVに挑戦する。

 月またぎのシリーズはA級3班によるチャレンジレース。例によって127期の新人がV戦線を引っ張る。今シリーズは3人のルーキーが火花を散らす。中でも野中龍之介に勢いがある。5月熊本のルーキーシリーズでデビュー。デビュー戦こそ決勝進出を逃がしたが、第2戦のいわき平(③①❷)、続く四日市で①②❹で堂々と決勝に進出した。

 本格デビューの7月函館以降も順調な足取りだ。8月の西武園と四日市を完全Vで連覇。直前の立川決勝では長野魅切(愛媛)以来、127期4人目(早期卒業の市田龍生都は除く)となる特班に挑んだが、平根優大(福島)との同期対決に敗れ、無念の準優勝だった。それでも連日のパワー戦は見る者のド肝を抜いた。初挑戦の別府で圧巻のタテ脚を見せつける。

 好勝負を演じるのが吉岡優太(23=茨城)。師匠の横山尚則(100期)の指導のもと、将来性を嘱望される関東のパワータイプでもある。その吉岡は7月取手の本格デビューから7場所を消化し、すべてで決勝に進出。うち8月青森、9月前橋で優勝を手にしている。こちら吉岡の安定感もキラリ。決勝まで野中と当たる番組にはなるまい。野中と吉岡の力勝負が見ものだ。

 2強に割って入るのが生野優翔(23=大分)だ。譲れないホームバンク。やすやすと地元の庭を荒らされるわけにはいかない。直前の武雄は①②❸。決勝では同県の先輩・成海大聖には差されはしたが、そのスピードは目を見張る鋭くさがあった。今のところ本格デビューでの優勝は初戦の富山のみだが、潜在能力は高い。気持ちの強さは野中、吉岡の上を行く生野が地元ファンの声援を背に全力で立ち向かう。

 原岡泰志郎(36=千葉)が先輩期の意地を見せたい。野中と連係できる強みが原岡にはある。離れることなく最後まで野中を追走できれば、ひょっとしての差し切りも。

 生野には気配上々の先輩・篠田樹(29=大分)がマークする。地元コンビの息の合った連係にも注目だ。中四国は林成人(52=愛媛)が実績上位だが、いかせん同地区の機動力型が手薄なだけに劣勢の印象。同じように北日本勢も苦戦は免れない。

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