浅井と対峙するSS選手包囲網

古性優作 〝思い出の地〟

タレントぞろい近畿軍団をけん引

 17年の当地66周年では深谷知広―浅井康太―坂口晃輔という当時最強クラスの中部ラインを、鋭い捲り追い込みで撃破。勝ち上がりの内容も抜群。2度目の記念Vは「最強の自在ファイター古性優作」の名を全国に知らしめる一戦だった。

 それから4年4カ月後。最強・脇本雄太の背中を追い続けて確実に力を付けた古性は、いわき平のオールスターでGⅠ優勝を飾り、同年の静岡GPを制圧。いまではGⅠ8勝、GⅡ1勝、GP2Vという競輪界の絶対的王者に。今年もチャンピオンユニホームをまとって近畿軍団をけん引。結果的にGⅠ優勝枠で脇本と寺崎浩平。賞金枠では自身と、南修二の大量4人のGPエントリー枠を近畿地区に呼び込んでいる。

 共同通信社杯(福井)の決勝戦。寺崎の番手を回った古性は、太田海也の捲りを身をていしてブロックしたが、これにより太田と野田源一が落車、押し上げ失格に。この行為は賛否両論を呼び込む形となった。

 「寺崎君がいいレースをしてくれたし、自分は止めることを考えていた」

 近畿5車ラインの番手を回った者の宿命だろう。同時に「GⅡの決勝でお客さんにお金をすごく賭けてもらっているのに…。プロとして失格です」の気持ちも本心。その葛藤は福井競輪場に置いてきた。視線はすでに前だけを向いている。約1カ月のリフレッシュ期間もプラスに働くだろう。寛仁親王牌に向けて、王者の仕切り直しに期待だ。


地元エース浅井VS
S級S班古性、郡司、新山、犬伏
4人がV争い
郡司浩平 今年記念6V

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