防府競輪のモーニングレース「レノファ山口FCカップ」がA級上位クラスを迎え、19日から3日間開催される。

 1、2班の精鋭がぶつかるA級戦だが、V筆頭格には佐藤幸治(39=長崎)を推す。実績豊富な実力者がS級に在籍していた昨年11月のFⅠ以来の防府バンクで自慢のスピードを見せつける。抜群の安定感を誇る佐藤が7月のS級降格後5度目のVに照準を絞る。

 今シリーズはA級戦。1、2班の上位選手はいずれも実力者、個性派が顔を並べる。中でも佐藤幸治の存在が際立つ。今期は無念のA級降格。決して脚力が落ちたわけではない。悪夢は昨年7月。再建を記念する熊本競輪FIの最終日に誘導妨害により失格。さらに同年11月の四日市FIでも内抜きによる失格を喫しA級降格を余儀なくされているのだ。

 今期のA級は7場所を消化し6場所で決勝に進出。8月武雄から9月佐世保まで4連覇するなど底力を発揮した。直前の豊橋準決勝こそ梶原大地マークからインを番手捲りしたもののG前で失速。3着に沈み、連続優出は途絶えてしまったが、脚力的な不安は一切ない。当地はS級だった昨年11月のFⅠ以来の参戦となるが、実績、実力いずれも佐藤が格上の存在だ。

 佐藤との九州ワンツーを中園和剛(43=福岡)が目指す。目標に左右されるマーカーで4場所決勝進出に縁がないが、前回りする佐藤の仕掛けどころ次第では7月静岡以来、今年2回目のVチャンスが訪れる。

 九州両立が有力視される中、黙っていないのが福元啓太(29=大阪)だ。10月開催(❹②❷)と存在感をアピール。かまし、捲りのスピードは佐藤に匹敵する鋭いものだ。福元が好勝負を演じるはず。

 福元マークに名乗りを挙げるのが坂上樹大(47=石川)。直前の富山で今季のS級降格後の初Vを3連勝を飾り気をよくしての参戦だ。福元―坂上の連係から目が離せない。

 中四国は門田凌(31=愛媛)と地元の富武大(28=山口)がハッスル。自在性ある門田、方や富はタテ勝負が持ち味。二人がどう折り合いかがカギだが、ともに地元地区で気合十分。特にホームバンクの富は躍起になって当然。前回豊橋決勝こそ後輩の角宗哉(125期)の番手で仕事をやり、角のS級特昇に大きく貢献した。復調ムード漂う富の動向を見守りたい。

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