佐世保ミッドナイト競輪のおトクにPLAYオッズパーク杯が10月24日~26日の日程で開催される。

 今節は7車立て7レース戦のオールチャレンジ戦。藤田楓(22=岡山)、吉田航(26=大分)、西森一稀(20=兵庫)の127期3人がV争いの中心になりそう。度会佳祐(49=愛知)、作田悦章(43=徳島)、足達重満(50=長崎)、石川恭規(47=福島)など、ベテラン勢にも実力選手が揃っており、勢いに乗る新人相手に熱き戦いを振り広げることになりそうだ。

 今節の注目は何といっても藤田楓。競輪選手養成所では第3回の記録会でゴールデンキャップを獲得した逸材。本格デビュー後は2度の完全Vを含め優勝3回を数え、1度も決勝を逃していない。父親で師匠でもある藤田昌宏の厳しい指導のもとで練習を積み重ね、めきめきと実力を伸ばしている。養成所時代には「とにかく前々でやれ。踏むのを止めるな」という言葉を胸に、積極果敢な走りを持ち味としてきた。今期はここまで6場所を戦って、最終バック数は14をマークしており、その姿勢はここに来ても変わっていない。いつかは父と一緒にGⅠに出場するという夢に向かって着実に前進し続けている。そんな楓の活躍は、昌宏にとって大きなモチベーションになっているという。

 今節、中四国勢は作田悦章や石黒健(49=広島)、上原直樹(52=岡山)、増成富夫(55=岡山)らタレント揃い。マーク巧者・作田を中心にしっかりとした中四国ラインを形成できれば、4度目の優勝の可能性はさらに高まる。

 吉田航は前節の玉野で完全Vを飾り波に乗っている。本格デビュー後は2戦目の別府に続いて久々の優勝を飾った。ここまで8場所を戦い、先行を意識した走りで17勝を挙げており、特に初日と2日目の勝率の高さは際立っている。小学校から高校まで、プロ野球選手を目指して野球に取り組んできた。その夢は叶わなかったが、父親のアドバイスをきっかけに競輪選手を目指すようになった。初めて経験する自転車競技に戸惑い、養成所時代の順位は24位と目立つような結果は残せなかったが、7月の地元・別府でいきなりデビュー初Vを飾るなど、ここまで順調な足取りだ。今節2Vと決め脚好調な足達重満を引き連れて果敢に攻める走りをすれば、打倒・藤田と2場所連続Vは十分に狙える。吉田を目標にできる足達にもチャンスがありそうだ。

 西森一稀は2場所前の四日市で待望の初優勝を飾った。V回数は藤田、吉田に一歩譲るが、ここまで2度の準Vがあり、競輪選手養成所での在所成績(21位)では2人を上回っており、第3回記録会ではゴールデンキャップを獲得。ポテンシャルはかなり高そうだ。3場所連続で決勝進出と好調な度会啓介や板橋慎治(44=岐阜)との中近タッグも有力なV候補といっていい。

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