熊本GⅠ『全日本選抜競輪』先行予想

脇本を軸に盤石の近畿勢

 当地でのGⅠ開催は成田和也(福島)が優勝したダービー以来、14年ぶりとなる。昨年の決勝は寺崎浩平の捲りに乗った脇本雄太が外を鋭く伸ばし史上5人目となるグランドスラムとグランプリ(GP)を含む7冠制覇のグランプリスラムを輪界史上初めて達成した。その脇本を中心とする近畿勢はSS班4人を擁する巨大勢力だ。寺崎浩平―脇本の福井コンビ、さらに古性優作―南修の大阪両雄がスクラムを組むとなると、たまったものではない。

 近畿勢の核を作る脇本はは寛仁親王牌でウォーミングアップ中に左肘を骨折。暮れの平塚GPは9着大敗を喫しているが、和歌山、いわき平の両GⅢを連覇。特にいわき平では異次元のスピードを見せつけた。再度、寺崎と連係できるプラス材料が脇本にはある。入念に調整する古性にも無論勝機はある。層の厚さ、総合力で勝る近畿勢がやはりV争いをリードするのか。

嘉永ら九州勢の意地期待

 いや、場所は熊本。九州勢が躍起になっている。その中心となるのがSS班の地元・嘉永泰斗だ。近畿勢に対抗するには九州勢が一枚岩で結束することが不可欠。東矢圭吾、松岡辰泰、伊藤旭ら地元勢のバックアップが必ずあるはずだし、昨年の競輪祭で悲願のGⅠ優勝を逃した荒井崇博がラインを固める陣容が見込まれる。全身全霊をかけて臨む嘉永に注目したい。

郡司中心に陣容豊富な南関

 南関を束ねるのが郡司浩平だ。昨年の平塚GPを制して雄叫びを上げた南関のエースは3度のGⅠ優勝のうち2回がこの全日本選抜。先導を務める松井宏佑、ラインを固める松谷秀幸。さらに深谷知広ら南関も豊富なスタッフがそろった。どう折り合うのか現状は微妙でも、好相性のGⅠで郡司が再び躍動する。

 真杉匠―吉田拓矢の栃茨ゴールデンコンビも互角の評価ができる。吉田は昨年のダービーで2度目のGⅠ優勝をもぎとり箔(はく)を付けた。前回りするであろう真杉は荒っぽさこそ玉にきずでも常に前々と踏む強気なレーススタイルは変わらない。武藤龍生、小林泰正らがライン参加し、強力な関東ラインを編成する。着実に実績を積み上げている吉田が逆転Vを目指す。

 中国勢は復権を狙う松浦悠士、清水裕友が上位に割って入る。ともに復調ムードで、太田海也という頼もしい目標があるのは願ったり叶ったりだ。四国から松本貴治が名乗りをあげる。昨年は競輪祭で決勝に進出。GP切符こそ逃したが、直前の別府FⅠを単騎で優勝するなど好調をキープする。

 北日本は新山響平、菅田壱道が圏内。中野慎詞が風を切り、新山を引き出すパターンも考えられる。中部は山口拳矢、浅井康太が代表格。ライン戦となると劣勢の感は拭えないが、ツボにはまった時の山口の捲りは驚異だ。


4連勝中 石原颯
勢いぶつける
2度目GⅠ制覇へ
嘉永泰斗
地元エース燃える


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