武雄競輪のGⅢ開設76周年記念「武雄市制20周年 大楠賞争奪戦」が18日に幕を開ける。S級S班は脇本雄太と寺崎浩平、阿部拓真の欠場はあったが、真杉匠、南修二、嘉永泰斗の3人が参戦。
昨年、悲願の地元記念初制覇を達成して連覇を狙う山田庸平と、昨年は腰痛で直前に無念の欠場を余儀なくされた山田英明の地元が誇る最強ブラザーズも顔をそろえた。昨年の分まで奮闘を狙う山田英に近況や意気込みなどを聞いた。なお出場選手は変更の場合あり。
山田英明 今年は兄の出番

山田英明
最強ブラザーズ2年ぶり共演
2年ぶりに山田ブラザーズが競演する。山田庸平が悲願の地元記念初Vを果たした昨年の75周年記念、兄の英明は腰痛により、前検日の2日前に無念の欠場となってしまった。
「地元記念とダービーが続く日程で、どうしても気持ちを入れて追い込んでしまい、直前にぎっくり腰になってしまった。地元で離れたりするわけにはいかないので…」
年に1回の大一番でも、状態を考えると苦渋の決断をせざるをえなかった。
すると、弟の庸平が兄の分までと大活躍。4連勝の完全Vで地元記念初制覇し地元の牙城を守った。
「レースはダイジェストも含め毎日見ていました。庸平が凄かったですね。ただ、地元に向けてしっかり頑張って練習していた分、やっぱり走りたかった、というのが一番の思いでしたね」
ダービーで復帰したが、しばらくは苦戦が続いた。ただ後半戦は地元FⅠ優勝や四日市記念準V、競輪祭では24年2月以来のGⅠファイナル入りも決めた。状態的には持ち直したが、昨年まで使用していた車輪が今年から使えない事態に。
「状態は去年の末からそんなに変わらないけど、車輪が使えなくなって、いろいろ試行錯誤した。スポークも3種類くらいあるし、スピードが変わらなくても感触が違ったらリズムも合わなくて…。(3月の)ウィナーズカップで少しいいかなって思い始めて、豊橋と前橋でちょっとずつ当たりが出始めてきた。現時点の組み合わせがベストだと思う」
地元記念、ダービーと続く大一番を前に、悩んでいた車輪問題で、ようやくメドが立ったのは大きい。あとは自身の調整に集中するだけだ。
「前橋までレースが詰まっていたので、あまり(追い込んだ練習を)できなかった。前橋が終わってから1週間ちょっと空く。しっかりやって、武雄記念とダービーを迎えたいですね。腰はずっと痛いです。骨盤骨折後は腰痛が治らない。その辺もうまくつき合い、それを踏まえながらベストな状態に持っていきたい。やりすぎないように注意します」
さあ2年ぶりに走る地元記念。昨年は弟が大暴れしたが、自身は悔しい思いしかなかった。
「地元記念は獲るというよりも守るっていうイメージが強い。GⅠとかは獲りに行くって感じだけど、地元は自分の本丸を守るみたいな。違う感覚だけど、GⅠと同じくらい緊張する。しっかり走りたい。今年はしのぎのレースが多くなると思うけど、なんとか頑張ります。(嘉永)泰斗とか(山崎)賢人とか、九州の頼もしい後輩もいるので、しっかり援護しながら勝ち上がれれば」
初日特選はS班の嘉永に、山田ブラザーズ、山崎と九州勢が4人。
「自力の2人(嘉永と山崎)が分かれれば別になるけど、多分並ぶと思うので僕は4番手をしっかり固めたい」
いきなり兄弟連係が見られそうだ。特選スタートから、まずはファイナル入りを目指す。
「しっかりと気を引き締めて、優勝できるように頑張ります」
昨年は走りたくても走れなかった。2年分の思いを込めて地元記念を悔いなく走り抜く。
◇山田 英明(やまだ・ひであき)1983年(昭58)3月29日生まれの43歳。佐賀県武雄市出身。佐賀支部の89期生として04年7月に武雄でデビュー。通算成績は1734戦411勝。GⅢ3回を含む52V。武雄記念は4度の決勝進出歴があり、18年の68周年でV。1㍍73、80㌔。血液型O。
先行予想

山田庸平 
真杉匠
連覇狙う弟・山田庸平に立ちはだかる真杉匠
九州地区で今年最初のGⅢ開催。脇本雄太と寺崎浩平の福井S班コンビが欠場となり、質量共に充実布陣で初日特選に4人を送り込む九州勢が幅を利かせそうだ。
S級S班の嘉永泰斗は3年連続で武雄記念参戦。昨年の決勝は打鐘前から先行して山田庸平のVに貢献した。今年から競輪一本に集中の山崎賢人と他地区に大きく立ちはだかる。
昨年の75周年記念で地元記念初制覇を飾った庸平、68周年記念の覇者・英明の山田ブラザーズも特選スタート。庸平は連覇を、英明は2度目の地元記念Vを目指す。
地元勢は小林弘和、山口貴弘、佐々木翔一、山口敦也、立部楓真、青柳靖起、坂田康季、橋本宇宙も参戦。昨年大会で決勝進出した山口貴のようなラッキーボーイが現れるのか注目したい。九州勢は他にも東矢圭吾(熊本)、松川高大(熊本)、坂本健太郎(福岡)に上位進出の期待が懸かる。
昨年は準決勝4着で決勝進出を逃した真杉匠が率いる関東勢も佐々木悠葵ら実力者がそろった。1班の吉沢純平(茨城)、雨谷一樹(栃木)、長島大介(栃木)に2班の篠田幸希(群馬)、中島詩音(山梨)も力をつけている。岡田征陽(東京)にも警戒が必要だ。
阿部拓真が引っ張る北日本勢は2年前の74周年記念で準優勝した阿部力也も見逃せない。復調ムードの小松崎大地(福島)や、竹内智彦(宮城)にも要注意。
南修二にとって福井コンビの欠場は痛すぎるが、成長著しい谷内健太(京都)の存在は頼もしい。二次予選以降で連係する可能性が高く注目が集まる。神田紘輔(大阪)も侮れない。
中部勢は今年GⅢで2度の決勝進出がある浅井康太が追加で参戦。武雄記念は65、66周年記念を連覇した実績がありイメージはいいだろう。志田龍星(岐阜)と谷口遼平(三重)の1班勢に、2班の岩井芯(岐阜)のパワフルな走りにも注目したい。
南関勢は地元の平塚ダービーを控える松谷秀幸、和田真久留(神奈川)に、2年前の74周年記念で決勝進出した根田空史(千葉)がシリーズを盛り上げる。菅原大也(神奈川)と仁藤秀(静岡)は2年前の3月に開催されたGⅢ大阪・関西万博協賛競輪で決勝進出した。今回も軽視は禁物だ。
中国勢は三宅達也(岡山)、河端朋之(岡山)、大川龍二(広島)の1班トリオが存在感を示したい。四国勢は歴戦の雄・小倉竜二に、GⅢ連続決勝進出中の佐々木豪や、点数を上げている田尾駿介(高知)、久米良(徳島)に、ウィナーズカップで決勝進出した久米康平(徳島)も上位進出を狙う。

