松阪競輪の「アクアリッズカップGⅢナイター」は9日に開幕。
ダービー組不在ながら木村皆斗、谷内健太といった伸び盛りの若手が参戦。地元開催に燃える上田国広も見せ場をつくってくれるだろう。
ガースル戦では格上の児玉碧衣に地元の竹野百香が挑戦だ。なお、出場選手は変更の場合あり。
木村皆斗 大暴れ誓う

木村皆斗
24年4月の立川で誘導員早期追い抜き失格。木村皆は約4カ月間の斡旋停止となり、その影響を受けて昨年はA級からのスタートに。それでも2月の佐世保で3場所連続完全Vを決めて、早々にS級に返り咲くと、5月の岸和田でS級初V。次節の武雄ミッドナイトでGⅢ初優出するなど大ブレーク。ただ、そのまま順風満帆とはいかなかった。8月の地元・取手の後に約2カ月間の欠場を余儀なくされた。原因は街道練習中の交通事故だった。
「骨折はなかったけど、手首をひねったり、手の皮が破れてハンドルを握れず、約2週間くらいは練習ができなかった。それまで良かった分を全部持って行かれてしまった感じ」
10月の岸和田で戦線復帰を果たすが、決勝にも乗れない日々が長く続く。天国と地獄を味わった1年だった。
流れが変わったのは今年2月の小松島。決勝では道中で梶原海斗の番手を阻んで好位置を奪取。最終的には3番手から直線一気を決めて2度目のS級優勝。次節の伊東でも完全Vを決めて再ブレークを果たす。続く西武園GⅢは二次予選敗退。最終日の1勝のみに止まったが、またすぐに前橋で完全V。3月末の豊橋記念も準決勝9着に敗れながらも、節間3勝を挙げる活躍ぶり。
「ラインを含めた数字じゃないと競輪じゃない」と本人的には不本意なレースもあったとはいえ、1着を量産できる状態であることを証明。4月の名古屋GⅢでは❷1着で勝ち上がった準決勝で同期の北井佑季と激突。力勝負の末、番手にハマった北井に早めのリスタートを決められて7着まで沈んだが、最終日も1着締め。疲労を感じながらもファンの車券には3日間貢献した。
ということで4日制GⅢの決勝進出はまだない。本人も「次こそは決勝に乗りたい」と意気込んでいた。今回もダービー組不在の一戦で大チャンスだ。しっかりと優出を果たし、そのままGⅢ初優勝まで決めてしまいたい。
<先行予想>
木村皆 自慢の先行力で関東けん引
ダービー組不在のシリーズをリードするのは競走得点最上位の木村皆。今年はFⅠ戦で3V。ビッグ出場歴がないのが不思議なくらいの充実ぶりだ。当面の目標である4日制GⅢの初優出は通過点にすぎないが、そこで確定板入りを果たせばGⅠ初出場への道も自ずと開ける。自慢の先行力で関東をけん引。主導権を譲らない走りでライン決着を連発すれば、自らのVチャンスもグッと高まる。集中力を高めて臨みたい4日間だ。
今開催の東の横綱が木村皆なら、西の横綱は谷内となる。こちらもビッグ出場経験はまだないが、4月の武雄で記念初優出を決めるなど、その機動力はS級上位クラス。2場所連続GⅢ優出を期待される京都支部のルーキーだ。個性派がそろう近畿軍団の切り込み隊長として別線を撃破。GⅢの舞台でS級初優勝を決める力は十分に持っている。
中部地区筆頭は上田国。昨年の競輪祭でGⅠ初出場を決めた大器晩成タイプである。競走得点は木村皆、谷内に次ぐ第3位。村田、平野、岩井といった新世代の自力選手たちを手厚くサポート。決勝進出を果たして6月のGⅠ高松宮記念に弾みを付けたい。
北日本勢をまとめるのは小松崎。昨年はケガに苦しむ1年となったが、今年に入ってからは3月の大垣記念で決勝進出を果たし、積極的な立ち回りで菅田壱道の優勝に貢献するなど、徐々にらしさを取り戻している。何よりも長年に渡りGⅠ最前線で戦ってきた経験こそが最大の武器。若手を盛り立て、自らもラインの先頭で戦える。今回も存在感のある走りでシリーズを盛り上げてくれるだろう。
南関勢は長田の先行力が生命線に。西日本では九州勢が大所帯。岩谷、原井らが主力を担う。中四国勢では小川真がセンスある走りを披露しそうだ。
児玉碧衣 負けられない

児玉碧衣
昨年末のガールズグランプリは5着。児玉は「選手を辞めたい」とまで思い詰めた時期もあったが、同県の角令央奈による助言や練習メニューの構築により気持ちは前向きに。最終的にはレースを走ることの楽しさや次なる目標を再確認。女王復権に向けてのかじを切った。
26年は年明けの取手完全Vに始まり、3月の西武園(4日制)までは負けなし19連勝6V。次節久留米の予選も危なげなく連勝で勝ち上がったが、決勝はゴール前で高木萌那に差されての2着惜敗。それでも直後の奈良完全Vで立て直し、今年一発目のGⅠオールガールズクラシック(松戸)へ。勝ち上がりは❺②着と楽ではなかったが、今年も決勝に進出。初日のティアラアップで完敗した佐藤水菜と再度対峙(たいじ)した。
最終的には佐藤、太田りゆにのみ込まれて3着となったが、山原さくらのカマシを合わせ切り、尾崎睦を捲らせなかった。
「山原さんは飛んでくると思っていた。突っ張るか、1車出させてもって思ったけど、佐藤さんが見えなくて迷ってしまった。でも、組み立ては文句ない。脚負けだけなので。自分もレベルアップしている手ごたえを感じたし、やっている方向性はこっちだなって思いました」
納得のいくレース内容と手応え。今後につながる一戦だった。21年3月のガールズコレクションVを含め16戦15勝、連対率100%を誇る松阪からから始まる3連戦(松阪→大宮→函館)をしっかりものにして、6月の岸和田GⅠパールカップにつなげたい。
<先行予想>
児玉好相性舞台で躍動
ガールズ戦は児玉の1強ムード。松阪バンクとの相性も非常に良く、付け入るスキが全く見当たらない。4日間を通じて大本命に推されるだろう。
もし児玉に土を付けるとすれば、地元のエース竹野以外に考えられない。児玉と同じくGⅠオールガールズクラシック(松戸)の本戦に出場。初戦を1着でクリアしたが、準決勝は絶対女王の佐藤水菜に完敗の4着。勝手知ったるホームバンクで100%の力を発揮できれば、児玉相手にも好勝負を展開しそうだ。
両者に割って入るなら那須。松戸初戦は竹野と同レースで4着敗退。ただ展開負けの要素もあった。追い込み主体の立ち回りでV争いに名乗りをあげるか。以下は実力差があり条件付きでの出番となりそう。

