熊本競輪の「熊本競輪サポーターズクラブ杯」が29日から31日までの3日間開催される。今シリーズは129期、130期の男女によるルーキーシリーズとA級1、2班戦が争われる。

 ケイリンアドバンスで行われる新人男子は在所ナンバー1の沢田桂太郎(28=大分)に注目。新人ガールズは在所成績3位の山田南(19=千葉)に期待。A級は尾野翔一(26=福岡)の脚力が一枚上だ。

ルーキーシリーズ

 男子のルーキーシリーズは129期の若鮎たちによりケイリンアドバンスのルールに基づいて争われる。129期在所時に45勝を挙げ、ナンバー1の称号をつかんだ沢田桂太郎をV有力候補に推すべきだろうが、在所時の戦歴とは裏腹に宇都宮、平塚の6走未勝利と、あえぎ苦しんでいる。

 アマ時代は中長距離種目でナショナルチームに所属。現在もロードのプロチーム(大分)で汗を流すアスリートだ。脚質は長い距離をもがける地脚だが、デビュー2戦は末を欠く予想外の内容に終始している。ただし、在所時に3度の記録会すべてでゴールデンキャップを獲得するなど潜在能力が高いのは言うまでもない。沢田には一つのきっかけが転機となるはず。実際、前回の平塚では苦しみながら決勝に進出した。器の広い熊本バンクでベールを脱ぐと信じたい。

 沢田が地脚なら高橋奏多(19=大阪)は無類のダッシュ力を誇るスプリンター。BMX出身の高橋は高校(大阪学院大学高校)からトラック競技に転向し現在も短距離種目のナショナルチームに所属するエリートだ。デビュー初戦の平塚は④①❺。2走目の逃げ切りはお見事だった。スピードを生かしたかまし、捲りに注目だ。

 在所成績3位の渡辺諒馬(24=愛媛)も松山①③❹、平塚③②②と安定した走りを見せている。決め手は追い込みながら位置取り、レース展開の読みは確かだ。直線の長い当地なら初Vを狙える。

 沢田を筆頭に九州勢がつぶ揃い。スプリント、1kmTTなどアマ時代に実績を残した横溝貫太(23=福岡)もV圏内と言えよう。初戦の宇都宮を②②❻。1走目は先行で2着に持ちこたえ存在をアピールした。

 インカレのマディソン2位など自転車競技歴の長い満田光紀(27=熊本)も好勝負請け合いだ。デビュー戦の松山を①①❸とまとめ力のあることを証明した。その松山で②⑥⑤と結果を残せなかった高佐龍太郎(23=宮崎)だが、在所時は差し、捲りで28勝を手にし2位の好成績を収めた。ケイリン、チームスプリントをはじめ自転車競技では多種目で活躍した高佐の存在も忘れてはならない。

 貴幸(72期)を父に持つ北村翔太(24=群馬)、兄・淳志(127期)を追ってプロデビューを果たした鶴健志(27=福岡)の走りも見もの。

ガールズケイリン

 130期によるガールズケイリンは山田南(19=千葉)が一歩リードする。駿斗(123期)を追ってガールズケインの門を叩いた山田は在所時に30勝を挙げ、3位の成績を収めた。適正出身ながら第3回の記録会でゴールデンキャップを獲得。競走でも自力を活用し白星を積み重ねた。デビュー戦の平塚①③❸。1走目の捲りは鮮やかだった。山田が自力で活路を見いだす。

 その山田に次ぐ、在所成績の4位の栗山百花(23=神奈川)も自力でアピールする。大学時代(日本大学)に水泳(自由形)の全国大会で実績を残しだけあって身体能力は抜群。松山②②❻、平塚③②❻とデビュー2戦とも決勝進出。自力を中心にスケールの大きい走りを貫く栗山からも目が離せない。

 ソフトボールのJDリーグにも所属するなどポテンシャルの高い伊藤梨里花(27=愛知)にも注目だ。在所成績5位の伊藤もすべての記録会でA評価を得るなど将来を嘱望される。松山②②❸、宇都宮②①❷とデビュー2戦ともに安定した走りを披露した。こちら伊藤もタテ脚主体に強気な攻めを貫く。

 緒方詩央里(27=福岡)も宇都宮、平塚のデビュー2戦で決勝にコマを進めた。アマ時代は卓球で汗を流した緒方のセールポイントは瞬発力。130期でも折り紙付きのスプリント力を誇る。緒方がダッシュ力を生かした捲りで勝機を見いだす。

 ほか、強地脚を武器に持つ古山稀絵(28=静岡)や自転車経験のない中、記録会でゴールデンキャップを獲得した鈴木媛子(28=愛知)が上位に割って入る。

A級1・2班戦

 格付け2班ながら尾野翔一(26=福岡)がハイパワーだ。127期在所時は51勝を挙げナンバー1の座を射止めた。たぐい希な瞬発力と地脚を誇る尾野はナショナルチームにも所属し将来を嘱望される機動力タイプだ。予定通りチャレンジは特班。A級も前回の4月豊橋で7回目の優勝を飾るなどタテに踏む脚力は抜けている。

 その尾野と連係可能な小柳智徳(28=長崎)にもチャンス。かまし、捲りに威力を感じる小柳は決勝常連の実力者。スンナリ尾野の番手を回れれば逆転十分だ。

 九州コンビのワンツーに期待するが、そうはさせじと力勝負を挑むのが村田瑞季(29=京都)。積極性にかけては村田がピカイチ。ド先行だけに成績はムラだが、こちら村田もコンスタントに決勝に進出。尾野の進撃を阻むのはこの村田だろう。

 篠原忍(43=愛知)は勢いもある吉川希望(33=石川)との連係で活路を見いだす。篠原は9場所連続優出、うち2Vを飾るなど健在だ。展開さえ向けば浮上果たせる。

 中四国は差し脚健在の溪飛雄馬(47=愛媛)が代表格。好回転の先行タイプ船瀬惇平(32=広島)に乗れるだけにチャンスはある。

 東日本は泉慶輔(36=宮城)と小埜正義(44=千葉)が侮れない。ともにS級経験豊富な実力者で展開にさえ乗れれば浮上できるだけの脚力だ。

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