豊橋競輪の開設77周年記念「ちぎり賞争奪戦(GⅢ)」は25日に開幕。S級S班からは関東の若きエース真杉匠が参戦。大会連覇を狙う新山響平や、古巣戦で気合が入る深谷知広の先行力もVクラスだ。
迎え撃つ中部勢は志田龍星の機動力が生命線。愛知支部からは岡本総、纐纈洸翔、山内卓也、吉田敏洋、鈴木伸之、高橋成英、高橋和也、平野想真の8人がエントリー。意地を見せるか。なお、出場選手は変更の場合あり。
深谷 古巣で魅せる

深谷知広
今年の深谷は3回のFⅠ優勝に、3月のGⅡウィナーズカップ(防府)、さらには5月の全プロ記念競輪in武雄のスーパープロピスト賞を勝利。レースグレードを問わず、ここまで安定した活躍ぶりで賞金ランキング6位に付けている。直前のGⅡサマーナイトフェスティバル(高知)は準決勝で7着敗退。
「(太田)海也に前回やられていたので、絶対に主導権を取るつもりだった」
唯一の3車ラインを生かして豪快に風を切ったが、最後は吉田拓矢の捲り追い込みに屈した。
「もう少し粘り込みたかった。残念。抜群ではないけど悪くはない」
状態的な不安はないようだ。いい流れを取り戻す舞台には、やはり古巣の豊橋バンクが最適だろう。
豊橋記念を走るのは23年の74周年以来。14年の65周年の覇者である。昨年は2月のGⅠ全日本選抜に出場して決勝3着。今年は4月のFⅠ戦を走っている。
そのときは桜丘高校の先輩である岡本総が初日特選で深谷ラインの3番手を選択。その流れから、決勝では深谷―岡本の〝桜丘ライン〟が完成。愛知時代には実現できなかった岡本との初連係に、深谷は赤板すぎから気合の先行勝負を展開。別線の捲りは番手の岡本がしっかりと止めた。
ワンツー決着とはならなかったが(優勝は3番手の長尾拳太)、見応えたっぷりだった。今回はさすがに岡本と連係するチャンスはほぼないだろう。むしろ敵として直接対決する可能性の方が高そうだが、そこはきっちりと割り切って戦う。
どんな状況下においても、自分のラインのために全力を尽くす深谷スタイルに変わりはない。今節は南関のエースとして、大会2度目のVを目指す。
新山 連覇で8月に弾み

新山響平
北日本の雄・新山が大会連覇を目指す。今年3月に行われた76周年決勝は絶好の逃げイチ展開。構図的にも北日本3車VS単騎6人の構図。阿部拓真のスタート取りで正攻法の位置を確保した時点で8割方勝負は着いていた。
後ろ攻めとなった和田真久留の上昇を突っ張ると、そのままペース駆けに。最終ホームで追い上げ、番手を取り切った鈴木竜士が迫る展開となったが、余力を残していた新山が最後まで力強く踏み切り、1車身差をつけての1着ゴール。
「前を取ってもらえたので大きかった。向かい風だけど、ホームで仕掛けてくるかなと思っていたし、落ち着いて(鈴木を)合わせられた。追い風と向かい風をうまく使って、最近の中ではうまく走れたと思う」
会心のレースで昨年10月の松阪に続くGⅢ優勝。
「中部地区は僕に優しいですね。今回も流れが良かった。それに最近始めた練習が、効果として出ているのも感じている。続けていけばもっと良くなると思う。GIで結果を出して自信につなげたい」
6月は久留米記念で今年5回目の優勝を飾り、続く高松宮記念杯でも決勝進出を果たした。次は8月のオールスター(松山)に照準。その前に豊橋記念連覇で弾みを付けたい。
真杉 3月のリベンジだ

真杉匠
直前のGⅡサマーナイトフェスティバル(高知)では今年もきっちりと決勝に進出。真杉は茨栃ラインの番手で大会3連覇を目指したが、結果は4着。
四国2段駆けにうまく対応した吉田拓矢の後ろを回りながらも、最後の直線で新田祐大、古性優作に内をすくわれてしまう。
「いい流れになったけど…。内を締めている場合ではなかった」
一瞬の迷いがチャンスを遠ざけた形だ。もし早めに外を踏んでいたら、別線の中割りを許していたかもしれない。とはいえ最低でも吉田拓とのゴール前勝負には持ち込みたかった。いろんな感情が渦巻く決勝戦となったが、ここでいったんリセットしよう。後半戦はまだ始まったばかりだ。
豊橋は今年3月の76周年以来。初日特選は杉浦侑吾の番手からきっちりと勝ち切ったが、2次予選でまさかの失格(押し上げ)。今回はそのときのリベンジを懸けた戦いでもある。今年4月の武雄以来7回目のGⅢ制覇で、8月のGⅠオールスター(松山)への景気づけとしたい。
<先行予想>真杉 安定感抜群!今節中1億円狙える

寺崎浩平 
南修二
寺崎浩平、南修二が負傷欠場となり、S級S班からは真杉匠が唯一の参戦となった。直前のGⅡサマーナイトフェスティバル(高知)では大会3連覇こそ逃したものの、3月・ウィナーズカップ(防府)↓5月・日本選手権(平塚)↓6月・高松宮記念杯(岸和田)に続いてのビッグ4連続優出と、抜群の安定感を誇っている。
賞金ランキングは現在3位。順当に行けば、今節中に1億円の大台に乗る予定。タテの動きもヨコの動きも超一流。今年3月の76周年では2日目に失格で途中欠場となった。そのリベンジも兼ねた戦いとなりそうだ。
今年3月の当地76周年を制したのは新山。先行1車の展開をしっかりと生かし切った。北日本にとってはつらすぎる訃報もあったが、こういう時こそ一致団結。成田、守沢らの手厚い援護を受けて自慢の先行力をフル発揮。大会連覇を手向けの花としたい。
里帰りシリーズとなるのは深谷。もちろん南関筆頭としての立ち位置ではあるが、若い頃の血と汗がしみこんだ古巣バンクなら気合の入り方も違うだろう。地元勢に負けない人気と実力で、ファンの声援に応えたい4日間だ。
中四国勢は先行力上位の町田が主軸。九州勢では北津留、伊藤颯馬らがスピード勝負に持ち込みそう。迎え撃つ中部は志田の機動力が最大の武器。地元愛知では豊橋をホームバンクとする岡本のアツい走りに注目したい。
寺崎、南の二枚看板を欠いた近畿勢は苦戦必至か。それでも追加参戦となった脇本にとっては、昨年10月アジア・アジアパラ大会協賛競輪でGⅢ初制覇したゲンのいいバンク。今年1月の立川では記念も勝っている。売り出し中の久田朔とともに近畿を盛り上げたい。

