防府競輪GⅢ「防府市制施行90周年記念 開設77周年記念 周防国府杯争奪戦」が31日に開幕する。前回は69周年から74周年(74周年は玉野で代替開催)まで6連覇を飾っていた地元の大エース清水裕友が決勝5着に敗れ7連覇を逃す歴史が動く大会に。
今年3月のGⅡ開催で2年ぶりの防府記念には地元の清水、桑原大志や、S級S班の郡司浩平、南修二に、世界選手権スプリントで銅メダルを獲得した太田海也ら豪華メンバーが集結した。タイトル奪還を目指す中国勢に注目し、22年から防府に練習拠点を移している取鳥雄吾(31=岡山)に大会前の思いを語ってもらった。
取鳥〝ホーム〟で燃える

22年の春から防府に練習拠点を置くために移り住んだ取鳥。同地区で同学年の清水の活躍に刺激を受け〝一緒に練習がしたい〟と一念発起。2年前の前回に続き、拠点を移してからは2度目の防府記念だ。
「緊張度は地元の玉野と同じとまではいかないけど、他の記念よりは気持ちを入れて走らないという思いはありますね。やっぱり主役になるのは清水と桑原さんの2人だと思うし、一緒に走る機会もあるはず。迷惑をかけたくないし、なんなら一緒に勝ちたい」
今年は5月の日本選手権でGⅠ初の決勝進出。その後もGⅠ以外ではコンスタントに結果を残している。
「最近は脚力が上がったとか、特別いいってわけではないけど、成績が安定していていい感じ。バック本数は減っているけど、メンバーを見ながらしっかりと動けてもいる。ケガもしていないし、おととしの後半くらいから出ていた腰痛もだいぶ良くなっています」
腰の具合も順調。いい状態で2年ぶりの防府記念を迎えられそうだ。
「プレッシャーもあるんですけど、結局入ってしまえば全力で楽しまないと。もう上積みもないし、やれることを精いっぱい。いつもみたいに気合で頑張るだけですね」
競輪界は20年ぶりにGⅠタイトルを獲得した四国勢の時代が訪れようとしている。〝中四国〟で結びつきが強い中国勢も乗っていきたいところだ。
「四国勢の活躍は喜ばしいことだし、中国も盛り上がっていければ。中国勢も若手の大砲系が出てきてくれた。上手に走れるというよりは大砲系。だいぶ増えてきた。全員しっかり強いし、凄く楽しみがありますね。今回もお客さんはやっぱり桑原さんと清水に獲ってもらいたいだろうし、桑原さんと清水を見に来ている。中国の若手も、こういう時じゃないとなかなか連係できないし、清水が防府に懸ける姿勢だったり、清水でも地元で凄く緊張しているのを見てもらって感じてもらって、たくさん勉強してもらえたら。僕も精いっぱい頑張るけど、次の世代の子たちがいろいろと見て感じてくれたら中国がもっともっと盛り上がる。たくさん上がって、別線になるくらい(決勝に)乗れたら層の厚さを示せるし、連係して誰かが獲れるのが一番いい。それをできるメンバーが集まったし、凄く楽しみですね」
強力布陣で戦う中国勢がシリーズを席巻し、タイトル奪還を目指す。順当なら初日特選は同県の太田、そして清水と3人で強力ラインを形成する。
「(太田)海也とはダービーの準決勝が最後の連係。400(バンク)でぎりぎりなのに、33だったらヤバいんじゃないかな」
GⅠ初決勝を決めたレース以来となる太田との連係を、恐れつつも待ち遠しそうに語った。いよいよ、その時が迫ってきた。
「お世話になっているバンクで僕も力になっていきたいし、アピールするところはしっかりアピールしたい。まずは決勝に乗れるように頑張って、中国の誰かがしっかり獲れるように」
2年前の防府記念は無念の準決勝敗退。清水と桑原を盛り立てつつ、〝地元三本柱〟の一員として、まずは防府記念初決勝、さらにその先を狙っていく。
清水、桑原に注目 熱いぜ中国勢
四国だけじゃない、中国勢も熱いぞ!!現在の競輪界は犬伏湧也、石原颯と四国勢が立て続けにGⅠ初V。四国旋風が巻き起こっているが、ここ防府では中国勢が層の厚さを見せつける。

連覇が6で途切れたが、防府記念といえば山口の絶対的エース・清水だ。今回は70周年以降で初めて連覇が懸かっていない地元記念を迎える(76周年はGⅡ開催のためなし)。それでも「今までと変わりはない」と、いつも通りの姿勢を貫き、7度目の地元記念Vを見据える。

地元勢の束ね役は桑原大志だ。岐阜記念の落車からの復帰戦。不屈の闘志で9月のFⅠ戦で優勝した地元に戻ってくる。地元勢は復調ムードの山下一輝、防府で地元記念を初めて走る渡口勝成、地元記念初参戦の角宗哉もいる。
岡山勢は世界選手権のスプリントで銅メダルを獲得した太田に、日本選手権でGⅠ初優出した取鳥、売り出し中の猿楽楓樹は中国地区で初めてGⅢを走る。熊本記念の最終日には「防府では後ろに迷惑をかけない走りを」と宣言して意気込みを示した。
広島勢はさらにパワーアップを遂げている町田太我に、点数以上のスピードがある黒瀬浩太郎と、中国勢は強力な自力選手がずらりとそろった。清水や桑原を盛り立てつつ、四国に負けない躍進を披露する。
<先行予想>郡司 競輪祭へ弾みつける

S級S班は郡司と南の2人が参戦。昨年のグランプリを制した郡司は賞金ランク10位。ここで1円でも加算し、大勝負の競輪祭に向かいたい。防府記念は準V含めて3度の優出歴があり、今回も見逃せない。
思うような結果を残せていない南だが、今年はGⅢで3度の優出。S級初優勝した思い出のバンクで競輪祭前に意地を見せられるか。
賞金ランク11位の松本、同12位の山口は熊本記念に続く参戦。他の選手とは目の色が違う。松本は前回大会の決勝、強烈捲りで太田を粉砕し、清水の7連覇を阻んだ。
中国勢と連係する場面もあるだろうが、別線になればシビアにV賞金を狙いに行く。山口は熊本記念Vで気分良く乗り込んできた。2連続GⅢ制覇を目指す。
中国勢も強力布陣で遠征陣に立ちはだかる。地元エースの清水が7度目の地元記念Vなるかに注目だ。桑原も気迫の走りで魅了する。世界選帰りの太田も見逃せないだろう。
差し脚強烈な渡部や、小林、渡辺雅也、佐々木龍の東日本勢に、実績十分の村上、山田久徳、三谷将太の近畿トリオも侮れない。四国勢は松本以外にも小倉竜二、佐々木豪、小川真太郎、木村隆弘、山形一気、室井蓮太朗とコマがそろっている。

