向日町競輪の「日本名輪会カップ・第41回松本勝明記念杯(FⅠ)」は、21日に開幕する。シリーズリーダーは地元戦で燃える山田久徳。ガッツマーカー・南修二をはじめ近畿勢の層も厚く、自力主体の縦横な攻めでV獲りへ。強敵は自慢のダッシュ力を生かす坂井洋。首位争いは五分だが、皿屋豊の大駆けも不気味。また、太田龍希、下井竜ら伸び盛りの気鋭も参戦。白熱の攻防に注目。
山田が1月の高松記念でGP王・古性優作の捲りを差し切り、GⅢ3回目の優勝。22年の好スタートを切った。その後も順調な戦いぶりを見せている。本領の捲りを主武器に飛び付き、あるいは思い切った先行策と攻め幅が広い。くわえて近畿勢の層が厚いのも好材料。仕事人・南の鉄壁のガードはもちろん、機動力好調な伊原、さらには後輩・畑段とラインもしっかりしている。他派の反撃をしのいで地元優勝を奪うか。
坂井は115期の№1スプリンター。昨年11月の四日市記念決勝では9番手に置かれながら猛攻。郡司浩平、古性、浅井康太ら並み居る強豪相手に見事GⅢ初制覇。非凡なダッシュ力を生かしたスピード戦に真価が出るが、バック本数を見ても分かるように積極的な攻めだ。関東マーク陣を連れてV争いを展開だ。皿屋は腰痛の影響で下回った時期もあったが、体調も戻って本来に近い走りを披露している。豪快なカマシ先行だけでなく、捲りに回っても強烈。波に乗れば優勝争いにも参戦するだろう。
南関と北日本は強力な自力型が手薄。しかし、完全に追い込み型に転身した南関の田中は実績面で侮れない。潜在能力が高い太田、本格化なった下井の117期勢が魅力いっぱい。波に乗れば上位相手でも波乱を呼ぶ黒馬として、ぜひと注意しておきたい。