京王閣で初のミッドナイト競輪(FⅡ)が、10月15日から17日まで3日間にわたって「ウィンチケットミッドナイト競輪」として開催される。

 A級1、2班とチャレンジで1日9レース。メインのA級1、2班は安定感抜群の矢野昌彦(栃木・91期)が中心。確かな機動力を武器に今期4回目のVへ。

 チャレンジは121期ルーキー3選手の力勝負が見どころだが一歩リードは直近2場所連続完全Vの大川剛(青森)。ここで2班特昇なるかに注目だ。


A級1・2班戦

 矢野は7月にS級からA級へ。出だしの2場所で決勝を外すも、その後は実力通りの強さを発揮。5場所連続で決勝入りして3V。直近は9月地元戦の宇都宮で3連勝。その後に1場所休んでいる点がやや気になるが、影響がなければ自力で好走する。後ろで援護する関東の追い込み陣は得点上位の高橋広大(埼玉・99期)に丸山直樹(埼玉・93期)、須藤直道(群馬・68期)。地元ホーム戦に気合を込める内田玄希(東京・94期)も見落とせない。

 北日本勢も数がそろっており厚いラインが見込める。1班の主力は高橋幸司(山形・99期)と伊藤勝太(福島・95期)。2人とも動けるが先行パワーある若手の田口勇介(秋田・119期)と菅野航基(宮城・119期)がいて、どちらか1人でも決勝に進んで連係できれば展開有利に運べる。

 南関は自在の能代谷元(神奈川・111期)が動く組み立てか。タテ脚に鋭さのある柴田竜史(静岡・96期)が後ろ。能代谷は4月から7月初めまでに6V。だが、その後に約2カ月間の欠場。復帰して4場所を走り、前走地元戦の平塚では準決まで連勝で決勝2着。調子は戻りつつあるか。同県で同じ川崎がホームの金田涼馬(神奈川・119期)と連係できれば番手でのレースも。

 西日本からは中近勢。谷和也(大阪・115期)は前走武雄で逃げ切り今期初V。7月にS級から下がっての初戦は当地ナイターだったが決勝7着。その分も、ここで活躍へ。追い込み型の得点上位は土岐幹多(岐阜・83期)。機動力ある谷と連係。流れが向けば浮上がある。

チャレンジ戦

 大川は121期在所2位。徹底先行のスタイルで、本デビュー前のルーキーシリーズから注目度が高かった。7月本デビューは地元青森で①②❶。その後4場所は優勝がなかったが9月平塚、10月弥彦と連続完全V。ここで3場所目へ。決勝まで1着を並べて特昇なるか。ライバルは同期の高本和也(神奈川)と滝本幸正(新潟)。高本は直近3場所で完全V2回と決勝2着が1回。成績は大川とそん色ない。仕掛けも積極的だ。滝本も9月に2場所優勝。ダッシュが良く、大川と高本の叩き合いを捲ると怖い。